<南シナ海問題>フィリピン側の外交交渉拒絶に不満=国際仲裁に強く反対―中国外交部

Record China    2013年7月18日(木) 14時40分

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17日、人民日報によると、中国外交部の定例記者会見で16日、華春瑩報道官が中比関係の質問に答えた。写真は中国国旗を掲げ、南シナ海で漁業をする海南省瓊海(けいかい)市の漁師。

2013年7月17日、人民日報によると、中国外交部(外務省)の定例記者会見で16日、華春瑩(ホア・チュンイン)報道官が中比関係の質問に答えた。

記者:報道によると、中国側が「フィリピン側のいわゆる『すでに係争の平和的解決のためにあらゆる政治的、外交的手段を尽くした』との指摘は、全く事実でない」と表明したことを受け、フィリピン外務省は15日に声明を出し「中国側の見解には根拠がない」とした上で「中国側の強硬姿勢のために交渉は不可能となり、係争を国際仲裁に委ねざるを得なくなった」と述べた。この件について中国側のコメントは?

華報道官:「中国側との二国間の話し合いはもはや不可能」とのフィリピン側の立場表明は遺憾であり、外交交渉を拒絶し、対話の扉を閉ざすフィリピン側のやり方に不満を覚える。フィリピン側が中国側の合法的権利や正当な懸念を顧みず、独断専行で国際仲裁を推し進めていることに、強い反対を表明する。

中比間に南シナ海係争が生じた直接的原因は、中国の南沙(スプラトリー)諸島の一部の島や礁をフィリピン側が不法に侵奪・占拠したことだ。中国側は一貫した立場を堅持しており、国家の領土主権を守るのは完全に正当なことだ。これと同時に、中国側は中比関係および地域の平和・安定の大局に立ち、国際法の規定および「南シナ海における関係国の行動宣言」の精神に従い、領有権や海洋境界の画定をめぐる係争を二国間交渉によって解決する方針を堅持している。この立場に変更はない。

中国側はかつてフィリピン側と南シナ海係争について意思疎通を行い、かつ積極的な進展を得た。双方は「段階的に協力を進め、双方間の係争を最終的に交渉によって解決する」との重要な共通認識にいたった。中比間にはかつて良好な協力もあった。中国海洋石油総公司とフィリピン国家石油公社は両国政府の承認を経て「南シナ海の一部海域での共同海洋地震事業協定」を締結した。これは後に中国、フィリピン、ベトナムの三者間協定に拡大され、三カ国はこの事業を通じて南シナ海の安定、協力、発展に積極的な貢献を果たした。

遺憾なことにここ数年来、フィリピン側は問題処理の姿勢と方法を変え、中国側との共通認識に背き、「南シナ海における関係国の行動宣言」で交わした約束に背き、大多数の国々の支持する対話枠組みを放棄し、協力を拒絶し、事態を拡大し、さらには軍艦を使って民間人を襲って邪魔をし、昨年にはスカボロー礁(中国名・黄岩島)事件を引き起こして、中比関係と南シナ海の平和・安定を損なっている。

少し前のASEAN(東南アジア諸国連合)関連の外相会議で、フィリピン側はASEAN各国の共通認識を顧みず、中国を非難する声明を発表し、当然のことながら中国側から反論された。フィリピン側が南シナ海問題を大げさに宣伝し、事実をねじ曲げ、中国の顔に泥を塗り続けていることは理解に苦しむ。南シナ海情勢は全体的に安定しており、中国とASEAN諸国の間には南シナ海の平和・安定維持について共通認識がある。中国側は依然として極めて大きな善意と誠意を堅持しており、南シナ海の平和・安定維持のために引き続き努力することを望んでいる。中国側はフィリピン側との交渉・協議の扉を閉ざしたことはなく、中比関係の改善と発展を望んでいる。中国側はフィリピン側に対して、誤ったやり方を正し、中国側が2010年3月に行った「中比海上問題定期協議制度」の設置や2012年1月に行った「中比信頼措置制度」の再開などの提案に積極的に応じ、二国間交渉による係争解決という正しい軌道に戻るよう促す。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)

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