2013年7月22日、中国では中間層の増加に伴い、旺盛な購買意欲を満たすために、国内各地で続々とアウトレットモールが開業している。国内のみならず海外でもあり余る購買力を見せつける彼らに、欧米からも注目が高まっている。同日付で参考消息（電子版）が、中国を取り巻くアウトレットモール事情について紹介した。

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英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)の報道によれば、英国を訪れる中国人観光客のうち、4分の3が同南部にあるアウトレットモール「ビスター・ビレッジ」でショッピングをする。ここは欧州で高級ブランドのアウトレットモールチェーンを展開するValue Retail社傘下の商施設だ。また、中国本土からの観光客による1回の購入金額は、他のどの国の消費者よりも高い。この事実から、ショッピングを兼ねた観光スタイルは、中国本土市場に舞台を移しても集客が見込めるのではないかと推測される。

江蘇省無錫市では、先月29日に国内最大規模のアウトレットモールが開業した。建物の外観もスタイルもほぼ完全に米国の高級ブランドのアウトレットモールを模したもので、開業初日だけで10万人以上を集客し、560万元（約9000万円）の売り上げを記録した。

小売業のアナリストは、中国経済の成長鈍化と政府による贅沢引き締めの動きが国内の高級品消費を落ち込ませているものの、アウトレットには成長のポテンシャルがあると分析する。中国の小売業界ではこれまで、家電量販世界最大手のベスト・バイ、ホームセンター大手のホームデポなど外資系の参入がとごとく失敗した前例がある。そのため、アウトレットモールという新たな業態が中国内地の市場を開拓できるかどうかについては、更なる検証が待たれるところだ。(翻訳・編集/碧海)