中国の女性優先車両は形だけ?=「日本で男性が女性専用車両に乗らないのは…」―中国メディア

Record China    2019年9月22日(日) 19時30分

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中国メディア・中国経済網は19日、「地下鉄の女性優先車両は形骸化している」と指摘し、その在り方について寄せられた意見を紹介した。写真は日本の女性専用車両マーク。

中国メディア・中国経済網は19日、「地下鉄の女性優先車両は形骸化している」と指摘し、その在り方について寄せられた意見を紹介した。

記事は、「広東省深セン市の地下鉄は2017年に率先して女性優先車両の設置に取り組んだ。その目的は、公共交通機関の分野における女性尊重の風潮を高め、深センをより洗練された都市にすることだった」と説明。「しかし、最近では女性優先車両に乗る男性が非常に多く、その形骸化が指摘されている」とした。

その上で、今月16~17日に深セン地下鉄を現地取材した結果を元に、「ピーク時にもかかわらず、女性優先車両に乗るための列には多くの男性が並んでいた。混雑した車内には、女性が目の前に立っていてもスマートフォンゲームに熱中したり、目を閉じて見ないふりをしたりしている男性もいた」と伝えた。

記事はこのほか、「自分が妊娠7カ月だった頃、誰も席を譲ってくれなかった。最近子どもをだっこしながら電車に乗ったときも、10駅の間1人も席を譲ってくれる男性はいなかった」「女性優先車両も普通の車両と一緒で、何も『優先』などされていない」といった女性利用者によるネット上の書き込みを紹介した。

続いて、女性優先車両の在り方について寄せられたの意見を紹介。「女性優先車両はそれを必要とする人々のための措置で、男性と生理的に異なる女性、とりわけ妊娠中や子育て中の女性にとって欠かせない。さらに言えばお年寄り、病人、障害者、妊婦のための車両があってもよい」といった意見が出た一方、「ラッシュ時の交通資源が不足していることこそが、男性が女性優先車両に押し寄せてしまう根本的な原因。そのため地下鉄の輸送能力を高めることがカギとなる。公共交通機関は誰にとっても平等であるべきで、男性が通勤ラッシュ時に女性優先車両に乗っている現状は理解されるべきだ」という声も上がったという。

また、一部の人は「どの車両にも優先座席があるが、そこに座る誰もが他人に席を譲るという状況ではない。重要なのはやはり人々のマナーだ。本当に女性を守りたいなら、社会全体のモラルを高めるべきで、一人ひとりの男性が紳士的になれば、女性優先車両を設ける必要もなくなる。車内マナーを啓発するボランティアを導入するのもよいだろう」などと指摘したという。

このほか、「女性優先車両の設置は、気まずい出来事や痴漢といった事件を防ぐことにもつながっている。痴漢などをした人について、乗車記録を残したり、ブラックリストに入れたりといった徹底的な処罰を設けることで、罪を犯すことに対するリスクを高めるべきだ。日本の痴漢事件は『推定有罪』とも言われており、逮捕された場合に無実を立証することが難しい。そのため、疑いがかけられることを避けたい日本の男性は、あえてラッシュ時に女性優先の車両に乗るようなことはしない」などと、日本の状況を参照する意見も寄せられたという。(翻訳・編集/岩谷)

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