Record China 2013年7月26日(金) 11時40分
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25日、世界3大映画祭の一つである第70回ヴェネチア国際映画祭で、台湾のツァイ・ミンリャン監督の「郊遊」がコンペティション部門に選出された。中国語映画で唯一のノミネートとなり、この事態に監督自身が苦言を呈している。写真はツァイ・ミンリャン監督。
2013年7月25日、世界3大映画祭の一つである第70回ヴェネチア国際映画祭で、台湾のツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督の「郊遊」がコンペティション部門に選出された。中国語映画で唯一のノミネートとなり、この事態に監督自身が苦言を呈している。新浪網が伝えた。
マレーシア出身で、台湾を拠点に活動するツァイ監督。94年の「愛情萬歳」でヴェネチア国際映画祭グランプリにあたる金獅子賞を受賞している。同映画祭では過去6回、自身の監督作およびプロデュース作が各部門でノミネートされている。このため、監督自身も「ヴェネチアとは相性が良い」と語るほどだ。
今回、コンペ部門に「郊遊」がノミネートされ、宮崎駿監督の新作「風立ちぬ」などとグランプリを争うことになった。監督によると「郊遊」は、自身の過去20年間で最高の作品。キャスト陣に名の売れたスターは不在で、監督の“分身”とも言われる俳優リー・カンション(李康生)など気に入った役者だけを使い続け、スタッフの顔ぶれも毎回同じ。監督・役者・スタッフが共に円熟期に入ったことが、作品のクオリティを高めた要因であるという。
今回のコンペ部門では、中国語映画で唯一のノミネートとなる。近年、特に中国本土は世界最大規模の映画市場となり、破格の投資額の商業映画が次々に登場している。ハリウッドとの合作も急激に増え、興業収益でも欧米と肩を並べるほどになっている。中華圏はそこまでの巨大市場を持ちながら、今回のようにコンペ部門選出がわずか1作というのは、「危機感を持つべき」とツァイ監督。「これは決して軽視してはならない事態だ」と語っている。(翻訳・編集/Mathilda)
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