重すぎる「学生の負担」、中国の重大問題に―中国紙

Record China    2013年8月5日(月) 0時53分

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2日、重すぎる学生の負担が中国の社会問題になっている。写真は北京の小学生。

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2013年8月2日、「学校の授業が終わると、鞄の中から宿題を取り出し宿題に取りかかる。休みに入ると、鞄を背負って補習に行く。新学期が始まると、学生にのしかかる負担はさらに膨れ上がり、山より大きくなる」。これは中国の小中高生の現実の姿だ。詰め込み授業、多くの宿題、度重なるテスト・コンクール、巨大な受験ストレスは、彼らの楽しい子供時代を奪い、若さ真っ最中の彼らの口からため息とともに出てくる共通の言葉は「疲れた」だけだ。人民日報が伝えた

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○教育に追い詰められた中国の学生

「学校のある日は睡眠不足」が約8割

中国教育部が「緊急学生負担軽減令」を発表してから10年後の2010年、授業や宿題の負担は一向に減らなかっただけはなく、かなり多くの小中高生が健康面での代償を払う結果となった。統計データによると、小学生の近視率は10年間で倍増し、20%から40%に跳ね上がった。中学・高校生の近視率は約20ポイント増の67%に達した。中国青少年研究センターの調査によると、1999年以降、中国の小中高生の睡眠時間は減少の一途を辿っており、睡眠不足の学生は、授業のある日が約8割、週末でも7割を上回っている。長期にわたる睡眠不足は子供の身体的健康を損なうだけではなく、長期的なトラウマや人格障害をもたらす恐れがある。

中国の学校教育はここ数年、教育の真の意義から外れ、教育規律や青少年の成長法則からも外れたものとなっている。「私は中国の教育に追い詰められ、狂わされた」というある学生の言葉は、人々に警鐘を鳴らしている。

○超過負担の学生の親の「異常な行動」

衣食費の出費を惜しみ、お稽古ごとに多額をつぎ込む

「月曜日はピンイン、火曜日は粘土細工、水曜日は声楽、木曜日は英語、金曜日はピアノ、週末は数学」。武漢に住む徐さんの5歳半になる子供は、17種類の各種教室に通っており、費用は累計12万元(約195万円)に上る。

これは決して特別なケースではない。一人っ子政策の実施により、たった一人の大切な我が子に全期待を寄せる両親は非常に多い。

武漢市のある母親が、「小学校に上がる娘を持つ母、私は異常?」と題し、次のような書き込みを行った。「衣食費は惜しんでも、多額のお金をお稽古事に注ぎこむことは惜しまない。娘にも親にも、祝休日なんて関係ない。娘を甘やかすことは、彼女を駄目にすることだ。今が良ければいいと楽しい子供時代を優先させて、素晴らしい未来を失う訳にはいかない」。この書き込みは多くのネットユーザーの注目を集めた。多くの親が共感を示し、自分も「異常な母親」「異常な父親」であると認めた。

親の「異常ぶり」の根本的原因は巨大な受験ストレスにある。「子供が有名進学校に入れなかったら?」という心配から、焦りと不安で一杯の親は、「私たちが頼れるのは能力と成績しかない」という観念をのべつくまなく子供に注ぎこむ。そして、親も子供とともに勉強という苦難の道を苦労しながら進み、力の限り努力する。子供に対して、他の子供より少しでも多く勉強し、少しでも多く本を読み、1点でも高い得点を取るよう叱咤激励する。学校の門まで迎えに行き、そのままお稽古の教室に送って行く。こうして、子供たちの負担はどんどん増え続ける。

○「減らせば減らすほど逆に重くなる負担」に焦る全国民

ますます歪んでいく子供の身体と精神

教育部が新中国成立以来初の負担軽減令となる「小中高生の過剰負担を軽減するための指示」を発表したのは、早や1955年7月だった。1988年5月には国家教育委員会が「小学生の授業・宿題負担の軽減に関する規定」を制定・発表した。そして2000年2月、教育部が緊急通知を発表し、小学生の過剰な授業・宿題負担を軽減するよう求めた。2010年の教育計画綱要では、「負担軽減」が国家戦略に組み入れられた。

最初の負担軽減令が発表されて以来、半世紀あまりが経ったが、学生の負担は国が減らそうとすればするほど重くなった。

北京大学中国社会科学調査センターが発表した「2013年中国人民生活発展報告」では、重すぎる学業負担、短すぎる運動(体育)時間、栄養の過剰摂取の結果、学生の体質は低下していることが明らかになった。2012年、中国の6歳から15歳までの児童のうち、標準体重をオーバーしている肥満児の割合は、都市・農村部女児で21.5%、男子で32.3%に達した。まだ若いのにぶよぶよと太った体つきの子供たちは、自分の体力・体質が劣っていることを心配することなど皆無だが、テストの成績が期待通りではなかったことには非常に落胆する。これは明らかに教育観の「倒錯」と「歪み」を示している。それは、子供の身体だけではなく、子供の精神までをも歪めている。

学生が背負う重すぎる負担は、今や軽視できない中国教育の弊害となり、中国人全体の痛みとなった。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/TF)

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