Record China 2019年10月17日(木) 20時50分
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中国メディア・央視新聞の16日付の記事によると、中国のSNS上で「重慶大学は670万元を投じて“ニセモノ博物館”を作った」と指摘する文章が掲載され、波紋を呼んでいる。
中国メディア・央視新聞の16日付の記事によると、中国のSNS上で「重慶大学は670万元(約1億円)を投じて“ニセモノ博物館”を作った」と指摘する文章が掲載され、波紋を呼んでいる。
今月7日、重慶大学は創立90周年を記念して、虎渓キャンパス内に「重慶大学博物館」をオープンした。館内にはかつて同大学で教鞭を執った呉応騎(ウー・インチー)教授によって寄贈された、玉器や青銅器、陶磁器などを含む300点あまりの展示品が収められたという。
しかし、オープン後に同館を見学した「江上」と名乗る人物は、微信(WeChat)のアカウント「江上説収蔵」で、館内の一部の展示品の写真を掲載し「偽物である」と指摘。同氏が投稿した文章はネット上で広く注目を集め、博物館は15日に一般公開を停止する事態となった。
これを受け、中国メディアの新華毎日電訊は「江上」を取材。20年来の文物コレクターを自称する同氏は、「博物館を見学中に、学生らが『この展示品はすごい』などと感嘆しているのを見て、こんな風に学生を害してはならないと思った」「文章を書いたことには何の他意もない。ただ、自分の良心に従って本当のことを言おうとしただけ」などと語ったという。
記事によると、重慶大学は15日午後に声明を発表。「この件を重く受けとめ、専門チームを組織して調査を行っている」などとした。また、今回の件については中国のネット上で、寄贈人である呉教授の息子が同博物館の館長に就任していることが取り沙汰されたが、呉教授の娘は「父はこれまで決してコネを利用したことなどない」「兄(館長)はこれまで重慶大学に十数年間にわたって勤めており、素質に問題はない。この点に関してわれわれには人に恥じるところなどない」などとコメントし、騒動との関連を否定しているという。(翻訳・編集/岩谷)
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