2013年8月7日、中国民政部によると、貴州省、湖南省、湖北省、重慶市など13の省、区、市が6月中旬以降、干害に見舞われ、594万8000人が飲み水入手困難になり、403万4000人が救助を必要としている。新華社が伝えた。

貴州省民政庁の報告によると、今月5日午前9時の時点で、遵義市、卒節市、貴陽市、黔西南プイ族ミャオ族自治州、同仁市など9市州、82県（区、市）の1385万2000人が干害の影響で被災し、224万7000人が飲み水入手困難になり、182万2000人が救助を必要としている。また、飲み水入手困難な家畜が118万1000頭、農作物の被害面積が104万6000ヘクタールに上り、うち約19万ヘクタールの収穫が全く見込めないなど、直接経済損失が69億1000万元（約1090億円）に達している。

一方、民政部の情報によると、今回の干害の被災者は、湖南省957万人、湖北省306万4000人、重慶199万人、江西省125万8000人、浙江省59万5000人に上っている。

■深刻な干害に見舞われる湖南省の興隆村

湖南省永州市祁陽県羊角塘鎮興隆村は今年、過去10年で最も深刻な干害に見舞われている。

同村にある唯一の水源、約20平方メートルの池には、水が残っているものの、水面には枯れた草などが浮かび、黄色く濁っている。それでも村民らは「命を繋ぐ最後の水」として、飲み水以外には使わないと約束を交わしているという。

中には、ポンプを使って井戸から毎朝水をくみ上げ、隣人や孤児、未亡人、高齢者などに分けている村民もいる。さらに、村民らは朝野菜などを洗うのに使った水を捨てずに貯めておき、泥が沈むのを待って、夜にも又野菜を洗うのに使い、また貯めておき、それを沸かして体を洗っている。

同村の李耀生（リー・ヤオション）支部書記は、「ここ1カ月で、中年の村民数十人が他の地域に出稼ぎに行った。彼らはここで高齢者や子供と水の取り合いをするのは忍びないと感じていた。出稼ぎに行けば、お金を送ったり、水を買ったりできる」と語っている。（提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤）