保護のため絶滅危惧植物の分布情報を公開、逆に利用され摘み取りが横行―中国

Record China    2013年8月8日(木) 22時47分

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7日、山東省青島市で絶滅危惧植物の保護を呼びかけるために公開した分布地図などの情報が一部の心ない愛好者に逆に利用され、絶滅危惧植物が摘み取られるなどの結果を招いている。

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2013年8月7日、山東省青島市で絶滅危惧植物の保護を呼びかけるために公開した分布地図などの情報が一部の心ない愛好者に逆に利用され、絶滅危惧植物が摘み取られるなどの結果を招いている。齊魯晩報が伝えた。

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青島農業大学生命科学院の辛華(シン・ホア)教授は昨年、山東省林業庁の野生植物調査活動に参加した際に、青島市周辺の絶滅危惧植物に関する調査を思いついた。その後、辛教授は20種余りの絶滅危惧植物の分布エリアなどの情報を「植物保護のためのマニュアル」としてまとめ、メディアを通じて絶滅危惧植物の保護を呼びかけた。ところが、マニュアルは公開された後、一部の心ない愛好者から絶滅危惧植物を探すための絶好のガイドブックとして利用され、さらなる環境破壊を招いてしまっている。

また、青島の自然保護区で働く紀春章(ジー・チュンジャン)さんは11年に絶滅危惧植物「青島百合」を発見。一部のメディアがこの話題を取り上げた。紀さんは今年6月、例年より少し遅れて青島百合の観察に向かったところ、すでに摘み取られて跡形もなく、残っていたのはまだ花を開いていなかった1株だけだった。

こうした事例は、野生のキウイに関しても発生している。メディアが野生のキウイの分布エリアを公表したことにより、一部の観光客に食べられてしまい、今では同地区で野生のキウイはほとんど見られなくなってしまっている。

辛教授は「メディアを通じて市民の保護意識を喚起しようと思ったのに、一部の人に逆に利用されて分布エリアを正確に探し当てられ、摘み取られてしまった。多くの植物が絶滅の危機に瀕するのは人による破壊と大きな関係がある」と話している。(翻訳・編集/HA)

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