Record China 2019年10月27日(日) 6時40分
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米国のペンス副大統領は対中政策に関する演説で、「中国の振る舞いは一段と攻撃的なり、不安定な事態をもたらしている」などと非難。香港のデモにも支持を表明したが、中国の反応は抑制的だった。photo by whitehouse.gov。
2019年10月26日、米国のペンス副大統領は24日、ワシントンの政策研究機関で「米中関係の将来」について演説し、「中国の振る舞いは一段と攻撃的なり、不安定な事態をもたらしている」などと非難した。香港のデモにも支持を表明したが、中国の反応は抑制的でトランプ政権との決定的な対立は避ける姿勢をうかがわせた。
ペンス副大統領の対中演説は昨年10月に続き、2度目。前回の演説ではトランプ政権の対中強硬姿勢を鮮明にし、「新冷戦の宣戦布告」と反響を呼んだ。 今年は当初、天安門事件から30周年の6月4日に予定されていたが、いったん延期。6月末に大阪で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の際、米中首脳会談が行われたことから、再度延期になっていた。
今年の演説でペンス副大統領は知的財産権の侵害や不公平な貿易慣行、新疆ウイグル自治区などの少数民族問題や南シナ海などでの覇権的行動の是正に向け、トランプ政権として引き続き中国に圧力をかけていく立場を強調。香港問題では中国に対し、「一国二制度」の原則に基づく香港の自治権を保障するとの誓約を守るよう求め、「当局が香港の抗議デモに暴力を行使するならば、中国と貿易合意を結ぶのは困難になる」として自制を促した。
台湾情勢に関しては「台湾と関係を結ぶことは平和を脅かすことを意味しない。むしろ台湾と地域の平和を守ることにつながるということを国際社会は決して忘れてはならない」と言及。「米国は台湾が民主主義を受け入れたことは、すべての中国人により良き道筋を示すものだと確信している」と訴えた。
ペンス演説に対し、中国外交部の華春瑩報道官は25日の記者会見で「うそであり、傲慢(ごうまん)だ」と反論。さらに「香港と台湾、新疆ウイグル自治区は内政問題」と改めて主張した。
一方で共産党機関紙・人民日報系の環球時報は過去の批判の多くを繰り返したものの、依然として「楽観論の余地」はあると論評。ペンス副大統領が「米中両国のデカップリング(分断)を望んでいない」と述べたことを取り上げ、「トランプ大統領が中国と新たな未来を始めることに前向きであると改めて示した」とも指摘した。
中国国際放送局(CRI)も「今回も中国に対する米国の役割を誇張し、『自由民主』の旗を掲げてわけもなく中国を非難した。だが、それと同時に中国との対話、協力を求めているとのメッセージも発せられ、全体的なトーンには若干の落ち着きがみられた」と分析。「米国には中国と新たな未来を切り開きたいという願いがあり、その準備もできていると表明した」と解説した。(編集/日向)
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