アルパカやハリネズミも!珍種ペットカフェが突然出現した背景―中国メディア

人民網日本語版    2019年11月7日(木) 8時40分

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ペット経済が活況を呈するにつれて、成都のあちこちで猫カフェや犬カフェなどペットをテーマとしたカフェが人気を呼び、市場競争は激化している。

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ペット経済が活況を呈するにつれて、成都のあちこちで猫カフェや犬カフェなどペットをテーマとしたカフェが人気を呼び、市場競争は激化している。なかには、激しい競争から抜きん出て新たな活路を見出そうと、「珍種ペット」をテーマとしたカフェをオープンする店もある。成都商報が伝えた。

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トカゲ、アオガエル、クモ、アルパカ、ハリネズミ…これらの珍しい動物には、普段滅多にお目にかかる機会がないのではないだろうか。記者は成都で、数日にわたり、珍種ペットをテーマとする複数のカフェを取材した。これらの店を訪れる客は、コーヒーを楽しむと同時に、珍しい小動物を鑑賞し、さらには一緒に遊ぶこともできる。このような斬新なアイデアは、多くの人の「珍しいものに惹かれる」という心理を見事に捉えた。

〇都市部のネット人気業界?成都のペットカフェは40店超、猫と犬が大多数

「2019年中国ペット業界白書」(消費報告)によると、2019年、中国都市部のペット(犬・猫)消費市場の消費総額は2000億元(1元は約15.4円)の大台を突破して2024億元に上り、2018年比で18.5%増加した。研究によると、北京・上海西安・成都の四大都市における2019年ペット消費市場規模は486億元に達した。このうち、2019年の上海ペット(犬・猫)市場の消費額は197億元と四都市中トップで、第2位以下は順に北京、成都、西安だった。

大まかな統計データによると、成都には現在、ペットカフェが40店以上あり、このうち猫カフェと犬カフェが圧倒的多数を占めており、残りは珍種の小動物がテーマのカフェとなっている。これらのカフェで提供されるのは主にスイーツやドリンクで、さらに猫や犬と触れ合うこともできる。店の内装・インテリアは造りが美しく、オープン後まだ1年未満の店が多い。店内のペット数は数匹から数十匹までさまざまで、コーギー犬や柴犬、ハスキー犬、猫のラグドールやブリティッシュショートヘアなど、若者に人気が高い種類が揃っている。なかには順番待ちの人が出るほど人気の店もある。

〇競争激化で珍種ペットを扱うカフェも登場

成都では、猫カフェや犬カフェがあちこちで活況を呈しているが、顧客の興味や好奇心がそれで満たされている訳ではない。可愛いアヒルやミニブタ、アライグマをテーマとするカフェも新たに登場しているほか、トカゲやアオガエル、クモ、アルパカ、ハリネズミ、クジャク、タルバガンなどの「変わった動物」を扱うカフェも誕生している。

記者は10月30日午後、成都にある「アルパカが来た」という名前のカフェを取材した。9月にオープンしたばかりの同店だが、連日にぎわいを見せており、平日であるにもかかわらず午後はお客で満席となった。このカフェの共同経営者である夏茜茜さんは、「五つ星ホテルで一緒に仕事をしていた友人と、自分たちのカフェを開業したいと相談し、退職して起業した。また、アルパカが大好きだったので、アルパカをテーマとするカフェを開くことにした。当然、ビジネス的な要素も考慮に入れた。アルパカのカフェは珍しく、今のところうち一軒しかない」と話した。オープン以来、平日の客数は約100人、週末になると倍増し、商売は上々という。

成都には、他にもこんなカフェがある。店内に入ると、非常に静かで、席でPCを操作している客やコーヒーを飲んでいる客がいる。彼らの周囲は、高さのあるガラス製の鑑賞用ケースで囲まれている。鑑賞用ケースにはトカゲやクモ、アオガエル、ミドリヘビなどが入れられており、客が触れあいたいと希望すれば、店員が慎重に動物をケースから取り出し、客に渡す。客の夏野さんは、「ネットでこのような珍種ペットカフェがあると知り、とても新鮮に感じて、友達と体験しに来た。トカゲやアオガエル、ヘビなどの動物に最初に触ったときには、特別な感じがした」と感想を漏らした。

店主の陳燕文さん(女性)は、「4年間ペットショップを経営していた。ペットカフェが人気になってから、ペットカフェに商売替えすることを考えた。でも、猫カフェや犬カフェはもうありふれていたので、特別なものをとあれこれ思案した結果、この珍種ペットカフェにすることにした」と語った。

〇目新しさがなくなれば「優勝劣敗」 生き残りのカギを握るのは「サービスの多様化」

斬新なアイデアは多くの人の「珍しいものに惹かれる」心理をとらえたが、その「目新しさ」がなくなった後、ペットカフェの経営を維持していくためには何が必要なのだろうか?これは、珍種ペットカフェの店主たちにとって共通の悩みとなっている。

夏茜茜さんは、「私たちはずっとこの問題について考えている。カフェが成功し続けられるかどうかの最も本質的な要素は、やはり提供するフードやドリンクの内容だ。成都では、新しいものを受け入れる度合いがとても高いが、新しいものはブームになるのも速ければブームが去っていくのも速い。競走で生き残るには、サービスと品質が物を言う」との見方を示した。夏さんのカフェで提供されているドリンクやケーキは自分たちのところで作っている。2年が経ったが、これからも質のよいものを作っていくつもりで、珍しいもの目当てという客の心理だけに頼っている訳ではない。

ペットカフェ店主の沈さん(女性)は、「店の動物の目新しさで勝負することは、あまり意味がない。珍種ペットに対する人々の興味は、いずれは消えてしまう。だから、私たちはサービスを何よりも重視している。今は、店のポジショニングを猫やハリネズミを飼っている人々がオフラインで集う場所に変更しつつあり、ペット用品もある程度の収入源になっている。結局は、ユーザーに満足のいく体験をしてもらえる店が生き残っていける」と話した。

〇専門家は「ビッグデータだけで安易に未知の分野に参入すべきではない」と指摘

四川省ペット協会の張勇兵秘書長は、「最終的に収益を得るためには、コーヒーを売るだけではなく、ペットの販売、製品の販売、ペットの美容・衛生、関連商品などのサービスを開拓していく必要がある」と指摘する。

新興の珍種ペットカフェについて張秘書長は、「珍種ペットは少数の人向けで、個性化ニーズを満たすものだ。また、法律面でのリスクも存在する。これらの珍種の中には外来種や野生保護動物に指定されているものもあり、輸入することも販売することも違法である可能性もある。違法だった場合は深刻な結果になる」と指摘した。

さらに張秘書長は、「ペット経済の発展については、単にビッグデータだけを見て安易に未知の分野に参入するのではなく、慎重な態度で臨むべきだ。また、あまり多額の資金を投入せず、市場調査を十分に行い、エリア・ポジショニング・客層・商業価値の高さなどを分析し、その分野の資源を統合し、さまざまなグループやコミュニティの人を集めることが必要だ」と提案している。(提供/人民網日本語版・編集KM)

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