Record China 2019年11月10日(日) 8時0分
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日中関係について、中国メディアは「低迷期を脱したが、全面的な改善にはまだ時間がかかる」との見方を示し、「日本の対中戦略には二面性がある」とも指摘した。資料写真。
2019年11月8日、回復基調にある日本と中国の関係について、中国メディアは「低迷期を脱したが、全面的な改善にはまだ時間がかかる」との見方を示した。この中では「日本の対中戦略には二面性がある」とも指摘。「(両国に)さらなる取り組みが必要であり、互いに適応度を高めなければならない」と強調した。
中国網は朱鋒・南京大学国際関係研究院院長が執筆した日中関係を展望する記事を掲載。朱院長は「両国関係を見ると、歴史問題、領土紛争、価値観をめぐる争いは終息には程遠いが、2018年の両国の貿易額は3000億ドルを超え、人員往来は毎年1200万人に上る。毎週の直行便は1000を超え、友好都市は250組以上。中日両国は徐々にミドル・ハイエンド製造業および科学技術革新バリューチェーンの活力を維持するため、欠かすことのできないパートナーになろうとしている」と述べた。
さらに「(米国の)トランプ政権が一方的に引き起こした対中貿易戦争は既に日本経済に目に見える損失をもたらしている」と説明。「日本の財務省が10月21日に発表した上半期(4~9月)の統計データによると、日本の上半期の貿易赤字は8480億円に拡大し、2期連続で赤字を計上している。中米経済貿易摩擦による日本の対中輸出の低迷が主な原因だ。日本は伝統的な貿易大国で、貿易の大幅な低迷は安倍政権にとって受け入れ難いことだ。中日関係は今日、すでに『一方が傷付けば共に傷付き、一方が栄えれば共に栄える』という局面を迎えた」と論じた。
一方で記事は「日本がオーストラリアと共に、最も早く華為技術(ファーウェイ)との5G(次世代通信規格)をめぐる協力を拒否した米国の同盟国であることに注意が必要だ。日本の防衛省は今年9月に発表した防衛白書の中で、中国を日本が直面している最大の脅威と明記した」などと例示。「われわれが今日直面している日本は完全に『裏表』のある日本だ。これは国家安全および地政学で中国に背を向ける日本、経済貿易および社会の交流で中国と向き合う日本のことだ」と続けた。
その上で「まず中日関係に存在する構造的な差や対立から目をそらすべきではない。それはむしろ中日関係の改善で直視し、行動するべき目標だ」と言及。「冷戦終了から長期にわたり日本は中国の戦略を疑っている。信頼の育成と観念の変化には時間がかかる。中国の平和的台頭の道、地域と世界の反映・平和を促進する中国の責任があれば、日本政府と社会は台頭する中国への信頼と自信を再構築できるだろう。これは中国が回避できない戦略的責任だ」とも訴えた。(編集/日向)
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