<コラム>福笑い!中国式マタニティペイント

岩田宇伯    2019年11月17日(日) 15時30分

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筆者は全然知らなかったのだが、臨月の妊婦さんの大きなおなかに、安産祈願をこめて、フェイスペイント用の絵具で可愛らしい絵を描くことが、ここ数年欧米から伝わり流行りつつあるとのこと。

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●マタニティペイントってご存知ですか?

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筆者は全然知らなかったのだが、臨月の妊婦さんの大きなおなかに、安産祈願をこめて、フェイスペイント用の絵具で可愛らしい絵を描くことが、ここ数年欧米から伝わり流行りつつあるとのこと。サッカーの応援でお馴染みのフェイスペイントと絡め、業界団体も設立され、普及に努めているようだ。

ざっと調べたところプロによる手書きペイント、写真撮影、撮影データ納品というセットでおよそ3万円から、一生に一度か二度の記念イベントとしてみれば妥当なところではないだろうか。ここでお気づきのことと思うが、あくまでも「ペイント」ということ。

(画像1 Google画像検索より 正統派マタニティペイント)

●効果あるのか?腹に貼って痩せるシールのコマーシャル

中国のテレビを見るのが習慣の筆者は、痩せ薬の大げさで胡散臭いコマーシャルを見ていて、実際タオバオで幾らぐらいで販売されているだろうか気になり、調べてみた。ターゲットはおへそに漢方成分たっぷりの膏薬パッチを貼ることで痩せるというものだ。どうやら一般的な名称は「大肚子贴」というらしい。(画像2 タオバオより痩せ膏薬パッチ)

中国のお年寄り向け、情弱向け商品のコマーシャルは、日本であれば薬事法や、景品表示法で当局にパクられそうなものばかり。しかし、すでにタオバオでは「必ず痩せる」「リバウンドなし」といった宣伝文句は禁止、自らアクセスするネットと違い、一方的に映像を送り付けるテレビコマーシャルの方があんな宣伝方法ではマズいのではないかと思うほど。大丈夫なのだろうか?よその国ながら心配になってしまう。

●中国式マタニティペイントシール絶賛発売中

その膏薬パッチとともに、かわいらしいというかフザケている「顔」のシールが一緒にタオバオの検索結果に出てきた。商品画像はいずれも臨月の妊婦さんのおなかに描かれた変顔や、萌え顔のイラストだ。こういうものが何なのかわからない筆者は、ここではじめてマタニティペイントなるものを知り、冒頭での紹介へ繋がっていく。

この商品の一般的な名称「ボテ腹妊婦撮影用シール」を意味する「大肚子贴画孕妇照」というキーワードで検索すると、大量にマタニティペイント用シールが出てくる。おそらくタトゥーシールなのでマタニティペイントというよりはマタニティプリントと呼んだ方がしっくりくる。

デザインは昭和のオッサンが宴会でやる腹芸のような人物の顔がメイン。赤ちゃんキャラは当然だが、『ついでにとんちんかん』のようなギャグマンガ風、萌え絵風、さらには豚や猫といった動物キャラまでラインナップ。上記正統派のマタニティペイントととはまったく違うベクトルに向かっている。(画像3、4、5 タオバオよりマタニティペイントシール)

また、このシール、腕などに貼るタトゥーシールと違い、台紙が少し小さめのサイズとなっており、必ずしも顔の形になっていない。商品画像のような完成形にするには、目や口などパーツごと台紙から切り取って上手に配置しキレイに貼らなくてはならない。その結果、バランスを間違えると、「福笑い」のようなことも起こりうため、記念すべきイベントがお笑いショーになりかねない。(画像6 タオバオより、台紙の状態)

●北京ビキニに合わせたい

このファニーな絵柄を妊婦さんだけの楽しみにしておくのはどうも惜しい。そこで提案だが、毎年夏になると発生する、シャツをまくり上げてブヨブヨの腹を晒す「北京ビキニ」。あのオッサンたちがこのマタニティペイントシールを貼れば、みっともないと言われなくなるのではないだろうか?

コレを貼ることにより、ただのだらしないオッサンが「萌えオジ」に変身。公園で仲間と集まるときも、コオロギ自慢のように腹のマタニティペイントを自慢し合うなど「北京ビキニ」の悪評を駆逐し、逆に付加価値を生む可能性も(違う)。メタボで悩むそこの貴兄、ひとつ挑戦し、笑いを取ってみてはいかがだろうか?実は筆者、1セット注文した(笑)。到着したら筆者のTwitter(@dqnfr)で披露しようと思うのでお楽しみに。

■筆者プロフィール:岩田宇伯

1963年生まれ。景徳鎮と姉妹都市の愛知県瀬戸市在住。前職は社内SE、IT企画、IT基盤の整備を長年にわたり担当。中国出張中に出会った抗日ドラマの魅力にハマり、我流の中国語学習の教材として抗日作品をはじめとする中国ドラマを鑑賞。趣味としてブログを数年書き溜めた結果、出版社の目に留まり『中国抗日ドラマ読本』を上梓。なぜか日本よりも中国で話題となり本人も困惑。ブログ、ツイッターで中国ドラマやその周辺に関する情報を発信中。

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