靖国神社はこれからも日中関係に暗い影を落とし続ける―SP華字紙

Record China    2013年8月23日(金) 14時20分

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22日、シンガポール華字紙・聯合早報は「日本の中国に対する焦慮と靖国神社参拝」と題した記事で「靖国神社問題は今後も中日関係に拭い去れない暗い影を落とすことになる」と述べた。写真は靖国神社。

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2013年8月22日、シンガポール華字紙・聯合早報は「日本の中国に対する焦慮と靖国神社参拝」と題した記事で、「日本は国際社会で自国の優位性を示すことで国内のナショナリズムを満足させている。中韓からの反対が強くなるほどに政治家たちは支持を集めることになる」と述べた。以下はその内容。

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日本の閣僚による靖国神社参拝が中韓を刺激し、日本の侵略による屈辱の歴史を呼び起こされた両国では官民による強い抗議が巻き起こった。

参院選で勝利を収めた安倍政権は、復活の兆しを見せている経済を後押しするため、最大の貿易相手国である中国との関係改善を必要としている。そのため、閣僚による参拝は政治的、経済的利益ではなく、国民心理というレベルで分析する必要がある。

1970年代後半にA級戦犯が合祀(ごうし)されたことが、靖国神社が外交問題化する兆しとなっていたが、全体的に見て80年代には中日関係は良好で、靖国神社問題による大きな影響はなかった。

当時は日本国内での注目度も高くはなく、ナショナリズムについて言えば、右翼たちの矛先は米国に向いていた。その代表が石原慎太郎の『「NO」と言える日本』である。台頭する日本は米国への軍事的依存と貿易摩擦をナショナリズムのはけ口としていた。経済的格差の大きかった中国と韓国は大きな外交的テーマにはならず、冷戦を背景とした経済協力の必要性から、日本は両国に対してかなり友好的だった。政治家たちも靖国神社を利用して人気取りをする必要はなかったのである。90年代に入り、日本経済が停滞期に突入すると、これとは対照的に中国・韓国の経済成長が始まり、格差が縮小し始めた。

近頃では、国内総生産(GDP)で中国に追い抜かれたこと、サムスンヒュンダイをはじめとする韓国企業などが日本の脅威となっている。さらに日本国民にとって受け入れ難いことは、台頭する中国が社会、外交、軍事的分野で強硬な姿勢を見せ始めたことだ。釣魚島尖閣諸島)問題では中国の高官が周辺海域での軍事的、行政的プレゼンスを強調している。このような背景の下で、靖国、釣魚島といった中韓の反発を招きやすいテーマによって、日本の政治家はポイントを稼ぎ、外交問題を利用して低迷する国民感情をまとめ上げようとしている。中韓からの反対の声が大きくなればなるほど、日本の政治家は大きな支持を取り付けられるようになる。

国交正常化を果たし、経済的依存関係を深め、民間での往来が盛んになってはいても、中国人にとって日本は他の国とは異なる国だ。日本は近代において中国に最も大きな苦痛をもたらし、ドイツのように戦中の罪を深く反省することのない国なのである。

1985年に中曽根総理が参拝してから10数年の間、日本の首相は靖国を参拝せず、中日関係は良好に進展した。96年に橋本龍太郎首相が靖国を参拝すると、中日関係に波風が立ち始める。その後の小泉政権では、参拝によって両国には「政冷経熱」の関係が生まれ、それが現在でも続いている。しばらくの間、安倍首相は外交的圧力を考慮して参拝を控えるだろうが、靖国神社問題は今後も中日関係に拭い去れない暗い影を落とすことになるだろう。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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