間もなくGSOMIA失効、韓国にはどんな変化が訪れる?

Record China    2019年11月22日(金) 12時10分

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日韓軍事情報包括保護協定の失効が目前に迫る中、韓国・KBSが「GSOMIA終了により韓国に訪れる変化」について報じ、ネット上で注目を集めている。写真は南北境界の板門店。

日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の失効が目前に迫る中、韓国・KBSが「GSOMIA終了により韓国に訪れる変化」について報じ、ネット上で注目を集めている。

GSOMIAは23日午前0時に失効期限を迎える。日本と米国は韓国に「GSOMIA破棄撤回」を求めているが、韓国は「日本の輸出規制強化措置の撤回」が条件だと主張している。日本はこれに応じない立場を示しているため協定の延長は難しいとみられている。

記事はまず、GSOMIA終了により韓国に訪れる変化として「米韓関係への影響」を挙げている。米国は現在、中国とロシアに対抗して日本、インド、豪州と米国を結ぶ安保戦略「インド太平洋戦略」を推進しているが、長期的にみて韓国がここから「除外」される可能性があると指摘している。シン・ガクス元駐日大使も「ワシントンでは現在、韓国が米中対立において中国寄りになっているとの認識が広まりつつあるが、GSOMIA終了によりこれがさらに拡大する恐れがある」「米国との関係悪化は防衛費交渉など多様な分野に否定的な影響を及ぼす可能性がある」などと話しているといい、記事は「GSOMIA終了直後の米国の反応に注目しなければならない」と伝えている。

また、GSOMIA終了後に北朝鮮がミサイルを発射した場合、韓国は「日米韓3国情報共有協定(TISA)を通じ、米国を介して日本と情報を共有することになる」としている。しかしTISAは国家間の協定であるGSOMIAと違い、機関間の約定のため法的拘束力がない。扱う情報のレベルも相対的に低いとされている上、米国を介するため情報伝達の速度も遅くなる。チョン・ヨンウ元外交安保首席も「北朝鮮の核やミサイル挑発において日本の衛星の情報は重要だ」と主張しているという。

一方、日韓関係への影響については「GSOMIAの終了はある程度予想されていたためさほど大きくない」としている。韓国政府はGSOMIA破棄の方針を発表した後、一貫して「撤回には日本の態度変化が必要」との立場を示してきた。韓国外交部当局者も「GSOMIA終了については日韓間で十分な議論と説明があった」と話しているという。

この記事を受け、韓国のネットユーザーからはGSOMIA終了に対し賛否両論の声が上がっている。

終了賛成派の意見としては「韓国は堂々と意見を主張し、自分の国は自分で守ればいい」「韓国に全く利益のないGSOMIAは当然終了すべき」「GSOMIAのない時代も韓国は平和に暮らしていた」「韓国は何も変わらない。むしろ慌てているのはGSOMIAを通じて多くの情報を得ていた日本の方だよ」「原因をつくったのは日本。時には強気な対応を見せることも重要だ」などが見られた。

一方、反対派の意見としては「情報収集力は日本の方が高い。国の安全に関わる問題だから強がらず、理性的に対応してほしい」「破棄するのは簡単。でもその後に生じる安保、経済的被害は誰が責任を取ってくれる?」「文大統領は中国と北朝鮮に有利な状況をつくろうとしているみたい」などが寄せられている。(翻訳・編集/堂本

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