政府のぜいたく禁止令で影をひそめた高級月餅、庶民価格の商品が主流に=「金銀月餅」は店頭外で流通―中国

Record China    2013年9月4日(水) 19時45分

拡大

4日、中国の伝統行事「中秋節」が近づいているが、今年は政府の節約令による影響で高価な月餅は影をひそめ、代わりに庶民的な価格の普通の月餅が売り場の主役となっている。写真は2008年に発売された純金製の月餅。

(1 / 2 枚)

2013年9月4日、中国の伝統行事「中秋節」が近づいているが、今年は政府の節約令による影響で高価な月餅は影をひそめ、代わりに庶民的な価格の普通の月餅が売り場の主役となっている。新京報が伝えた。

その他の写真

先ごろ、中央紀律委員会では中秋節や国慶節に公費で月餅を贈答したり、公費での接待をやめ、楽しく和やかで風紀の正しい中秋節・国慶節を過ごすよう通達を出して強調した。その影響もあってか、記者が昨日訪れた店では1000元(約1万6000円)以上の高級月餅はほとんど見当たらず、並んでいる月餅の大半は1個数元〜数十元(数十円〜数百円)の商品だった。販売員によれば、今年は自社では特に高価な月餅を製造しておらず、一番高価なものでも500元(約8000円)だという。

月餅の贈答については、近年ではすっかり形式化してしまったと言われている。本来はおいしく味わうためのものだったが、高カロリー・高脂肪な点から最近では敬遠される傾向にある。また、多くの人が月餅を買って贈り合うにもかかわらず、もらった月餅を実際に食べる人はそれほど多くなく、大量の月餅が廃棄されてしまうという弊害も指摘されている。さらに問題となっているのは、月餅を隠れ蓑にして賄賂や金品のやりとりも行われるケースが増加しているという点だ。

今回の通達の影響により、一見高級な月餅の姿は影をひそめたかのように見える。しかし、実際のところは名称を変えたり、領収書の品名を変えることによって販売が続いている。記者が訪れた銀行支店内にある貴金属専門コーナーでは、これまで「金銀月餅」として販売されていた月餅型の金製や銀製の工芸品が、「宝物箱」という名称に改められた。ただ、通達を考慮してか、店頭には展示されていなかった。経理担当者によれば売れ行きは上々とのことで、価格は一番高い商品で16万元(約260万円)だった。

また、別の店では領収書の品名欄に別の商品名を記入するという手段で「金銀月餅」の販売ルートを開拓していた。販売員によれば、同店で金銀の月餅型工芸品を購入した場合、品名を事務用品や贈り物、プリンターなどと記入して領収書を発行。こちらも売れ行きはなかなか良いとのことである。(翻訳・編集/碧海)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携