Record China 2019年12月3日(火) 7時10分
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中国中央テレビは11月30日、「日本の気持ちが米国から離れているのは明らかだが、米軍のこの行動が日本を苦しめている」と題した記事を掲載した。写真は横須賀海軍施設。
中国中央テレビ(CCTV)は11月30日、「日本の気持ちが米国から離れているのは明らかだが、米軍のこの行動が日本を苦しめている」と題した記事を掲載した。
記事はまず、「米国は日本の自衛隊の実力をどう見ているのか。おそらく多くの場合、米国の中には一種の複雑さがあるだろう。日本が強大化することは米国のためになると思いつつも、そうなった時に日本がかみ付いてくることを恐れているのだ」と指摘した。
さらに、近年の日米安全保障をめぐる状況について言及。「米国は頻繁に日本を携えて離島奪還訓練を行っている。しかし、紛争の際に日本から介入を要請されることを防ぐため、離島奪還に関して日本に何の承認も与えていない。日本の基地に駐留する米海空軍は、ここ数年間で大量に世界各地の前線に派遣され、戦闘や演習に当たってきた。本来であれば日本を防衛するはずの米軍が紛争地帯に送られていることで、日本は防御力が削られるだけでなく、紛争に巻き込まれる可能性も高まっているのだ」と説明した。
記事は続いて、「米国はあらゆる手段を用いて日本をつなぎとめようとしているが、この数年で日本の気持ちがどんどん米国から離れているのは明らかだ」と指摘。今年6月、米国がイランに制裁を加えているさなかに安倍首相がイランのロウハニ大統領と会談を行ったことや、10月に日本政府が米国の提案する「海洋安全保障イニシアチブ」に参加せずに中東への自衛隊独自派遣を検討すると発表したことに言及した上で、「日米両国は互いに相手から離れられない関係にありながら、それぞれが自らの算段を持っているのだ」とした。
今後の日米関係について、中国社会科学院日本研究所の楊伯江(ヤン・ボージアン)所長は、「米国はいかに日本に勢力を植え付けるか、また、どのようにして日本からより多くの“蜜”を搾り取って同盟関係に利用するかに着目していくだろう。実際のところ、日米同盟の役割や、それが影響する範囲は米韓同盟とは大きく異なっている。米韓同盟は主に朝鮮半島をにらんだものと言っていいのに対し、日米同盟が作用している範囲は非常に広く、横須賀海軍基地の米軍がカバーする地域は第5艦隊の範囲にとどまらず第7艦隊のものにも及ぶ」と説明した。
このほか、同氏は「日本が非常に頭を悩ませている米軍の行動」にも言及。「これまで、米国は中東の紛争地帯に向かう際、いつも横須賀から軍を派遣してきた。しかし、米国は当初の2国間の規定で定められていた、出発前にあらかじめ日本政府に通知をするということを全く行っていない」と指摘。「そのため、日本は米国の巻き添えになることを非常に恐れている。もちろん、米国は離島奪還問題において日本に巻き込まれることを恐れている。言うなれば両者が互いを脅威と見なし合っている状況だ」とした。また、「日本をよく理解していれば、日本が手にしている選択肢は非常に少ないということが分かるだろう。日本は決定を下す際にはいつも、“そうせざるを得ないためにそうする”もしくは“比較的害が少ない方を取る”という状況に直面しているのだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩谷)
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