Record China 2013年9月14日(土) 7時20分
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13日、スペインメディアは五輪招致失敗の原因を分析する際、経済危機への言及を避けている。だが日本は、スペインには日本のような経済力や政治力が明らかにないため、日本が主導権を獲得し、スペインは落選したのだと自信を持って考えている。資料写真。
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2013年9月13日、スペインメディアは五輪招致失敗の原因を分析する際、経済危機への言及を避けている。だが日本は、スペインには日本のような経済力や政治力が明らかにないため、日本が主導権を獲得し、スペインは落選したのだと自信を持って考えている。人民日報海外版が伝えた。
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実際には、日本の勝利は様々な要因によるものだ。そして五輪開催権争奪への日本の上から下までの熱狂ぶりは、昔日の力を取り戻すことへの切望に由来する。
■狂喜のなかの自信
日本の政界とメディアが五輪招致成功に狂喜しているのは、岸信介元首相の成功経験を連想しているからだ。1964年の五輪は戦後日本に経済の急速なテイクオフをもたらし、1967年には英仏を、1968年には西ドイツを抜いて、世界第2の経済大国となった。このため「東京オリンピック景気」が経済学の固有名詞にもなった。
現在、五輪効果に再び期待が集まっている。安倍首相は「オリンピックは日本経済の起爆剤になる」と述べた。
日本の大和証券の予測は、東京五輪招致成功は2013年から2020年までに日本のGDPを3%押し上げるとしている。東京都は、控え目な見積もりとして首都高や公共施設の改修、観光施設の拡大などで少なくとも2兆9600億円の経済効果があるとの見方を示した。
こうした考えのもと、雇用にはさらに多くの期待が寄せられている。五輪によって15万人の雇用が創出されると見られている。
また、日本の7月のCPIは前年同月比0.7%上昇した。これは2008年12月以来の水準で、日銀の設定したインフレ目標2%にどんどん近づいている。五輪が円安によって物価水準を高めれば、アベノミクスは成功を収める。
■冷水も
だがこうした楽観的な予測は、五輪効果を過大評価しているのかもしれない。
1964年の五輪は想像するような「奇跡」をもたらさなかったとの指摘がある。日本政府は当時30億ドル(約2994億円)近くの投資を行ったが、実際の観光客誘致数は予測の3分の1しかなく、多くのインフラが初期には十分に活用されず、資金回収が遅れ、五輪後に日本経済はいったん停滞すらした。
東京の既存のインフラはまだ継続して使用でき、再び五輪を開催しても、大量のインフラ事業はもたらされない。したがって、牽引効果は想像するほど大きくはならない。
歴史事実はまた、五輪と経済には決して完全な正の相関はないことを告げている。モントリオールとアテネは五輪開催が禍根を残した。
重大なスポーツ競技と政治は無関係というのは明らかに幼稚な考えだ。ある専門家は、東京五輪によって日本はアジアでの孤立を和らげ、スポーツの「脱政治化」の助けを借りて隣国との緊張関係も緩和できると分析する。金融緩和、財政出動の拡大、民間投資の喚起という「3本の矢」がすでに放たれ、現在「強心剤」を欠くなか、安倍首相の五輪招致への決意がこれほど大きい理由は容易に理解できるとの指摘もある。五輪開催によって景気を刺激し、社会矛盾を緩和することができる。五輪を理由に許容範囲ぎりぎりの政策も多く打ち出すことができる。
■将来のリスク
関係方面の推計では、2020年東京五輪の開催予算は34億ドルに達する。
日本に金はあるのか?周知のように、日本の公的債務は世界最大だ。2012年の債務残高の対GDP比は214.3%で、2004年から59ポイント上昇した。日銀の量的緩和政策も加わり、公的債務の激増は必至だ。五輪支出を通じて債務を削減するのは冒険的な賭けで、債務不履行またはハイパーインフレをもたらす恐れがあるとの分析もある。
安倍首相の虫の良い計算の致命的な誤り、つまり福島原発クライシスを直接指摘する分析もある。日本政府は「全てはコントロール下にある」と口を開けば言っているが、実際には福島はより深刻な事態となるかもしれず、日本政府は嘘をついている可能性がある。汚染が悪化した場合、日本の五輪開催に対して極めて大きな「殺傷力」を持つことになるだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)
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