Record China 2013年9月20日(金) 15時48分
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19日、日本経済が低迷から徐々に脱却し、回復の軌道に乗ろうとするなか、日本国内では消費税増税を巡り激しい論争が交わされている。日本は財政赤字が連年膨らんでおり、すでに万策尽きたかのように見える。資料写真。
2013年9月19日、日本経済が低迷から徐々に脱却し、回復の軌道に乗ろうとするなか、日本国内では消費税増税を巡り激しい論争が交わされている。日本は財政赤字が連年膨らんでおり、すでに万策尽きたかのように見える。これを受け世界の格付機関は日本の信用格付けを何度も下方修正しており、日本は極めて危険な財政状況に陥っている。日本が財政危機を解決する唯一の方法は増税だ。消費税増税は急速に財源を拡大し、財政赤字を緩和する最も直接的で効果的な方法だ。経済日報が伝えた。
日本政府はこのほど60人の各界の専門家を集め、消費税増税に関するそれぞれの意見を求めた。その結果、増税に賛成を示す人が多かった。賛成者の中には閣僚や与党の高官の他に、日銀総裁や経済界のリーダー、著名な専門家やメディアの司会者が含まれた。消費税増税は大勢の赴くところとなっているが、最終的な決定権は安倍首相に握られている。安倍首相は今日に至るまで、明確な意思表示をしていない。安倍内閣の内閣広報官は、「安倍首相は10月1日に日銀短観を見てから最終決定をする」と表明した。
日本政府が最も懸念しているのは、消費税増税が回復を始めたばかりの日本経済を冷え込ませることだ。しかし多くの統計データは、経済上向きの勢いが予想以上であることを示している。日本政府は9月9日に、今年第2四半期の経済成長率を、速報の2.6%から3.8%に引き上げた。これは近年まれに見る高い成長率だ。経済成長の内容も良好で、成長を支える「三頭立ての馬車(輸出・消費・投資)」が良いデータを残している。また失業率が低下し、雇用情勢が好転している。消費者物価指数もプラスに転じ、日本政府と日銀のデフレ脱却の目標に近づいている。これらは、安倍首相の10月の決断に対して充実したデータとなっている。
日本の消費増税が初めに直面するリスクは、経済回復の逆転の可能性だ。これは決して杞憂ではない。かつて日本が消費税を3%から5%に引き上げた際に、日本経済は急転直下の急激な悪化を見せ、結果的に自民党は選挙で大敗を喫した。日本経済はこのところ急速に回復しているが、その基盤は脆弱だ。日本政府が期限通りに消費増税に踏み切った場合、駆け込み需要により消費が短期的にピークを迎える。しかし増税後の消費は急速に冷え込み、消費市場全体が大幅な低迷を迎え、企業の生産と投資に深刻な影響が生じ、経済成長が頓挫する恐れがある。
また消費増税は国民生活に直接的な影響を与える。国民の支出は3%増加し、企業と国民の負担が約8兆円増加するとも見積もられている。日本全体の物価水準は現在急速に上昇しており、国民生活に関連する必需品と公共料金が値上げを繰り返している。消費増税と物価上昇が「二重の打撃」となり、消費者に直接的な影響をおよぼす。日本経済には改善が見られるが、企業は増給よりも投資を重視しているため、多くの社員は給料が据え置かれている。こうした状況のなか、消費増税は消費者を苦しめるばかりだ。
現在日本の世論の焦点は、すでに消費増税後に日本政府がいかなる措置を講じ、景気低迷を回避するかに移っている。さまざまな意見と提案が提出されており、与党の議員は財政予算の追加による公共投資で経済を刺激しようとしている。企業界は法人税の減税による、企業の投資の刺激を求めている。専門家らは低所得層に補助金を支給し、増税の圧力を緩和するよう提案した。日本政府の関係者は、「経済情勢に基づき、政府による投資拡大や一部の減税を含む、総額5兆円の総合対策を制定する」と述べた。最近のオリンピック招致成功は、政府の大胆な公共投資拡大に、絶好の理由を提供した。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)
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