Record China 2020年1月7日(火) 6時20分
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5日、環球時報は、米国とイランとの開戦が中国に及ぼす影響について考察した、胡錫進同紙編集長のコラム記事を掲載した。
2020年1月5日、環球時報は、米国とイランとの開戦が中国に及ぼす影響について考察した、胡錫進(フー・シージン)同紙編集長のコラム記事を掲載した。
胡氏は、イラクで現地時間3日早朝に、米軍の無人機が発射したミサイルによってイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官らが死亡したことが伝えられ、全世界に衝撃が走ったと紹介。「これはイランに対する宣戦に近い事態であり、イランの最高指導者であるハメネイ師が速やかに米国に対する報復の姿勢を示した」と伝えた。
そして、「米トランプ政権が今回の件で支持率上昇を狙ったように、イランの現政権も何らかの行動に出なければ政治的に危険な状況に追い込まれる」と解説。「仮にイランが自重したとしても、中東や世界の親イラン国家や勢力が米国を攻撃の標的にする可能性があり、そうなればトランプ政権は試練を迎えることになる」としている。
その上で、ネット上では「もし米国とイランが全面的に開戦すれば、米国の中国に対する注意力が弱まり、中国は戦略的に大きなチャンスを迎える」という説が流れていると紹介。この考え方について「あまりにも単純な発想だと言わざるを得ない」と評した。
胡氏は、「中東での混乱は確かに米国の注意力を分散させるが、同時に中国が世界で最も多くの石油を中東地域から購入しており、その依存度は米国をはるかに超えること、イラン、イラクのほか多くの中東諸国に大量投資を行っていることを考慮しなければならない」とし、「米国とイランの開戦は中国にとっても利益より損失の方が大きくなる」との見方を示した。
さらに、「中東情勢がどんなに混乱したとしても、米国による中国に対する警戒は変わらず、短期的な物事の優先順位が入れ替わる程度に過ぎない」と主張。「長期的に見て、中国はある地域の衝突によって戦略的な圧力の緩和を得ることを望んではならず、米国の圧力に抗し得る長期的な能力を構築する必要がある」と論じている。(翻訳・編集/川尻)
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