新型コロナウイルスで中国専門家「排せつされた便を通じての感染を強く警戒すべき」

Record China    2020年2月3日(月) 20時0分

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呼吸器関連医学の権威として知られる鍾南山氏(写真)は、新型コロナウイルスについて、感染者が排せつした便が手指などを介して経口摂取される問題を強く警戒すべきと述べた。

中国の医学・健康情報サイトの「丁香医生」は2020年2月3日までに、中国湖北省を中心に大量の発症者を出している新型コロナウイルスについて、感染者の体外に排せつされた「便」を経由しての感染について、「強く警戒すべき」と説明する専門家の見方を紹介した。

呼吸器関連医学の権威として知られる鍾南山氏は、「ウイルスが(感染者が排せつした便が手指などを介して経口摂取される)ふん口感染の問題を、今は非常に重視すべきだ。なぜなら便からウイルスが検出されている」「強く警戒するに値する」などと述べたという。

鐘氏はさらに「湖北省や江西省の一部では、実際に『おまる』を使う習慣がある。『おまる』を魚の養殖池に漬けて洗っている」と指摘し、新型コロナウイルスの患者が排せつした便にどの程度のウイルスが存在するかを、着実に調べていくべきと主張した。

浙江大学医学院附属第一院伝染病科の肖永紅主任医師も、下水道を通じての感染について、下水道の密閉がさほど厳密でない集合住宅地域などでは、下水道の逆流や漏れがあった場合などがあれば、便器などの密封性を高めるべきだ」と主張。

肖医師はさらに、くみ取り式便所を使っている一部農村部では、便所の定期的消毒が必要との見方を示した。

なお、鍾南山氏は、感染者が排泄した尿について、現在のところ新型コロナウイルスは検出されていないと説明した上で、改めて「ただし、便について注意せねばならないのは確実だ」と述べた。

丁香医生は専門医師が自ら執筆したり内容をチェックした文章を掲載しており、信頼度が高いサイトとされている。新型コロナウイルスの感染症の流行については、各地当局の発表にもとづき、状況をほぼリアルタイムで掲載している。

また、いわゆる「デマ」の拡散防止にも熱心に取り組んでいる。上記文章は同サイトの、さまざまな情報について専門家の意見を紹介するコーナーで紹介された。新型コロナウイルスの便口感染については「今なお論が定まらず-疑い-」と表示した。同コーナーは各情報について「デマ-疑い-」、「信じてよい-真-」などと合わせて判定を表示している。(翻訳・編集/如月隼人

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