黄 文葦 2020年2月13日(木) 23時0分
拡大
中国のネットで、日本に「感謝」の声があふれている。日本からいろんな形の「支援」をどんどん中国各地に送っている。写真は武漢。
現在、中国のネットで、日本に「感謝」の声があふれている。日本からいろんな形の「支援」をどんどん中国各地に送っている。一番感心したのは、周りの日本人が「中国のために、私ができることは何か」と考えていること。また、日本人が伝統と文化で中国と日本を繋ごうという想いにとても感慨深い。日本の都市がそれぞれの中国の友好都市を応援している。日本各地から中国への支援物資の箱に貼り付けられた漢文のメッセージは中国人の心を温めた。中国人には日本人が中国の古典文化を熟知していることが改めて示された。
例えば、中国語検定「HSK」の事務局が湖北省の大学などに送った支援物資の箱には「山川異域 風月同天」と書かれている。琉球経済戦略研究会は沖縄県と友好県省の関係にある中国福建省に支援物資を送った。箱には「守禮之邦 源遠流長」と書いた紙が貼られていた。礼節を重んじる琉球王国と、歴史や交流が長く続いている沖縄と中国の関係を表した。
このたいへんな時期に、漢字という文化的な絆のおかげで、日本と中国が「ワンチーム」になったようである。先日、大学時代の学生記者仲間たちと一緒に「今の中国のために、私たちができることは何か」を話し合い、「新型肺炎緊急企画」を立ち上げた。「漢字一文字に込めた想い」ということで、中国と日本をつなぐ文化として、「漢字」があり、わかりやすいメッセージとして漢字一文字に、自分の想いを込める。メッセージを込めた漢字一文字に簡単な解説を添えて、電子書籍として出版し、その売り上げを全額中国に寄付するという企画である。
読者諸賢、本企画にご賛同いただける方は、漢字一文字と200文字程度の解説文を添えて以下のフォームから送信してください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeR4o6AzqD4_ywtbEX7QS6LmC2PWgX3NuJ1NVFBOPVaucYNyg/viewform
ちなみに、私が選んだ漢字は「本」、日本の「本」。どうぞご覧ください。
本(ほん)
日本の「本」、私は「本」という漢字が好きだ。20年前、中国から日本に上陸した。20年間、ほとんど毎日、「日本」を書いている。心の底に「日本」がだんだん刻まれてきた。そして、日本語と中国語で話すと書く。日本と中国の間に生きる。
また、書籍(しょせき)である本(ほん)が好きだ。かばんの中にはいつも一冊の本が入っている。週に一冊の本を読む。本屋さんの前には大きな漢字「本」が書かれている。その「本」をしばらく凝視したら、塵世を忘れて、「象牙の塔」を想像する。
本は「もと」のこと。草木の根、大切な部分、要点である。大人として、「基本、本来、根本、手本」などのいろいろな「本」を覚えなければならない。
「以人为本」という中国語の言葉がある。人間本位、人間性を重んじる、人をもって基本とすることを意味する。「権力者たち、『以人为本』を忘れないでください」、2020年のはじめに、最も叫びたい一言。
■筆者プロフィール:黄 文葦
在日中国人作家。日中の大学でマスコミを専攻し、両国のマスコミに従事。十数年間マスコミの現場を経験した後、2009年から留学生教育に携わる仕事に従事。2015年日本のある学校法人の理事に就任。現在、教育・社会・文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執筆中。2000年の来日以降、中国語と日本語の言語で執筆すること及び両国の「真実」を相手国に伝えることを模索している。Facebookはこちら「黄文葦の日中楽話」の登録はこちらから
この記事のコメントを見る
Record China
2020/2/12
2020/2/4
2019/4/1
黄 文葦
2019/12/5
2019/10/11
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る