Record China 2013年10月20日(日) 7時20分
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15日、安倍首相は臨時国会での所信表明演説で、政府の経済成長戦略を実行することで経済を回復し、持続的成長を実現して、将来の消費税率引き上げが経済に与えうる影響を打ち消す考えを強調した。写真は東京。
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2013年10月18日、経済参考報によると、安倍首相は15日の臨時国会での所信表明演説で、政府の経済成長戦略を実行することで経済を回復し、持続的成長を実現して、将来の消費税率引き上げが経済に与えうる影響を打ち消す考えを強調した。
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来年4月に消費税率を5%から8%に引き上げるとの安倍政権の決定に、経済下落の懸念が浮上している。自らの「政治決断力」と指導力を国民に示すことが所信表明演説の目的の1つだ。
消費税率引き上げが必要なのは明らかだ。日本政府の債務はすでに1000兆円を超えており、政府債務の対GDP比は先進国中最悪であり、消費税率引き上げによって財政の窮地を緩和することができる。各世論調査では、過半数の国民が消費税率引き上げに理解と支持を表明している。
だが、消費税率引き上げによる日本経済への打撃は避けられない。まず、各世帯の経済負担が増加する。消費税を含め、2014年度に消費者物価は3.6%上昇すると日銀は予測する。企業が賃上げをせず、国民所得が増加しなければ、国民の生活レベルは下がり、低所得世帯にとっては追い打ちとなる
次に、日本経済の成長に重大な影響をもたらす。日本の民間調査機関の推計では、アベノミクスの一連の景気刺激策によって2013年度の日本の実質GDP成長率は2.8%となるが、2014年4月に消費税率が5%から8%へ引き上げられるため、対策を講じなければGDP成長率は0.5%以下にまで落ち込み、経済回復が頓挫する可能性がある。
さらに、デフレ脱却という目標の達成にとっても極めてマイナスだ。安倍首相就任後、日銀は量的緩和を総動員しており、2012年末で138兆円のマネタリーベースを2014年末には270兆円にまで拡大する。これは長期デフレから脱却し、2%の物価上昇という目標を達成するためだ。9月27日発表の統計によると、量的緩和政策は確かに一定の効果を上げ、前年同月比で消費者物価指数は0.8%上昇した。だが2%という目標にはまだ遠い。
消費税率引き上げが日本経済に与える負の影響を緩和するため、安倍首相は消費税率引き上げの表明と同時に6兆円規模の新たな経済対策を打ち出した。茂木敏充経済産業相は10日、米倉弘昌会長ら経団連幹部との懇談会で、政府のまとめた大規模な企業減税策について説明し、賃上げへの協力を経済界に求めた。茂木経産相は企業収益の改善を賃上げや消費拡大につなげ、デフレ脱却の道を切り開くことを望んでいる。日本政府は税制面で設備投資と研究開発を促す企業支援策によって経済を好循環に導くことを目指している。
安倍首相は今回の臨時国会を「成長戦略実行国会」と位置づけ、デフレ脱却と経済の立て直しを最重要課題とする決意を表明している。経済成長戦略では東京五輪に狙いを定めた対日投資を呼び込むため、「国家戦略特区」を設置して規制を大胆に緩和する必要性を強調する。だが全体的に見て、成長戦略はやや漠然としており、発表された経済対策によって消費税率引き上げによる日本経済への負の影響を打ち消すのは困難だ。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/TF)
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