中国工程院の張伯礼院士、新型コロナウイルスに対する中医薬の有効性語る―中国メディア

人民網日本語版    2020年2月27日(木) 9時30分

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新型コロナウイルスとの闘いにおいて、中国全土の中医薬系統は医療従事者約3200人を湖北省に派遣し、588人からなる国家中医医療チーム4チームを立ち上げた。写真は中薬。

新型コロナウイルスとの闘いにおいて、中国全土の中医薬系統は医療従事者約3200人を湖北省に派遣し、588人からなる国家中医医療チーム4チームを立ち上げ、金銀潭病院、仮設病院の雷神山医院、湖北省中医学・西洋医学結合病院、江夏方艙医院(臨時医療施設)などで治療に当たっている。

2月24日、中国中央テレビ(CCTV)の番組「新聞1+1」で、中央指導グループ専門家グループのメンバーを務める中国工程院の張伯礼(ジャン・ボーリー)院士が、司会者の白岩松(バイ・イエンソン)の質問に答えた。

Q:2月14日、中医薬による治療が施される臨時医療施設の運用が始まったが、どんな方法が採用され、その效果はどうか?

A:臨時医療施設に勤務する360人以上の医療従事者は全員、天津市、江蘇省、湖南省、河南省、陝西省の中医薬大学附属病院から来ている。臨時医療施設に入院している患者は、煎じ薬を服用し、必要に応じて調整した薬や錠剤を処方している。

また、患者が太極拳や八段錦と呼ばれる体操や呼吸法を行うよう計画し、回復を促進したり、気分転換をしたり、回復できるという自信を強めてもらったりしている。また、鍼灸やマッサージなどの中医学の物理療法も取り入れている。全体的に見て、患者は精神的に非常に安定しており、医師と患者との関係もとても良好だ。現時点で、患者398人を受け入れたが、重症化した患者は1人もおらず、約50人がもうすぐ退院を予定している。総じて言うと、とても良い效果を得ている。

中医学の效果についてどうかという点については、説得力のある指標が2つある。1つは、患者が治癒するのに必要な時間が短くなっているかどうかという点。新型コロナウイルス感染は、自己制限疾患であるため、中医薬を服用することで、治癒を早めることができる可能性がある。2つ目は、軽症患者が重症化していないかという点。私自身が湖北省中医学・西洋医学結合病院で見た患者の重症化率はわずか2%台だった。また、現時点で、臨時医療施設で重症化した患者は1人もいない。

Q:中医学と西洋医学の結合とは?どのような時に分け、どのような時に組み合わせるのか?

A:中医学と西洋医学のメリットを生かして、相互補完させ、患者によりよい治療を提供するというのが一番の目標だ。実践を通じて、新型コロナウイルスに感染した軽症患者に対して、中医薬は非常に有効であると、私は強く確信している。しかし、重症化すると、西洋医学をメインとする必要がある。西洋医学を採用して、呼吸や循環をサポートし、命を支えるというのは絶対に必要だ。それらの治療法がなければ、患者の命を助けることはできない。その場合、中医学は脇役となるが、それが不可欠なケースもある。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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