人民網日本語版 2020年2月26日(水) 15時10分
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5つの省(区)が24日、緊急対応レベルを引き下げ調整すると発表した。貴州省、雲南省、広西壮(チワン)族自治区は1級を3級に、山西省と広東省は1級を2級に、それぞれ引き下げた。
5つの省(区)が24日、緊急対応レベルを引き下げ調整すると発表した。貴州省、雲南省、広西壮(チワン)族自治区は1級を3級に、山西省と広東省は1級を2級に、それぞれ引き下げた。21日には甘粛省が1級を3級に、22日には遼寧省も1級を3級に引き下げた。
これで全国で7つの省(区)が緊急対応レベルの引き下げを発表したことになる。
「国家公共突発事態総合緊急対応マニュアル」の規定によると、突発的な公衆衛生上の事態はその性質、被害の程度、対象範囲に基づいて、特別重大レベル(1級)、重大レベル(2級)、大レベル(3級)、一般レベル(4級)の4レベルに区分される。
突破的な公衆衛生上の事態への緊急対応レベル
最高レベルの1級は、とりわけ重大な突発的公衆衛生上の事態に適用される。たとえば複数の省にまたがって原因不明の疾病が集団で発生し、拡大傾向にあるというケースや、新たな感染症または中国では未確認の感染症が発生または流入し、拡大傾向にあるというケースなどだ。新型コロナウイルスによる肺炎はまさにこのケースに当てはまる。
1月24日以降、全国各省・自治区・直轄市が特別重大レベルの1級マニュアルを相次いで発動した。発動後、省の指揮系統は国務院の政策決定・計画と統一的指揮を踏まえ、省(区・市)内の緊急対応作業を実施・協調する。
2月21日以降、7省(区)が緊急対応レベルを引き下げたことから、こうした省(区)での感染による被害の程度や対象範囲がすでに緩和・縮小したことがわかる。感染対策の統一計画のレベルもこれに合わせて引き下げられる見込みだ。
具体的にいうと、緊急対応レベルを2級に調整した場合、その省(区・市)の緊急対応作業は国務院の政策決定・計画と統一的指揮ではなく、その省(区・市)の指揮系統の統一的計画によることになる。3級では地級市(省と県の中間にある行政単位)以上の人民政府が統一的計画の責任を負い、4級では県の人民政府が統一的計画・管理を行う。
緊急対応レベルの引き下げはどのような基準に基づいて判断されるのだろうか。それは、感染状況によって判断される。
状況を整理してわかるのは、緊急対応レベルを引き下げた7省(区)は、感染状況が徐々に落ち着いており、何日も連続して新たな感染者が確認されていないところが多い。
3級に調整した省(区)をみると、甘粛は2月18日から23日までの間に、感染が確認された患者は0人、死者は2人だった。遼寧は17日以降に感染が確認された患者は0人、死者は1人。貴州は17日以降に感染が確認された患者は0人、死者は2人。雲南は21日から3日連続で新たな感染者が確認されておらず、死者は2人。広西は23日以降に感染が確認された患者は2人、死者は0人だった。
2級に調整した省をみると、山西は21日から3日連続で新たな感染者が確認されておらず、死者も0人だった。広東は23日に新たに3人の感染が確認された。
緊急対応レベルを引き下げた省(区)は、感染対策に何か変化があるだろうか。
遼寧の場合、現在は3級で政策決定の主体が地級市になる。2月22日、瀋陽市の新型肺炎対策指揮部は「第7号令」を発表し、どの場所が正常に開放できるか、どの企業が市場に復帰して経営を認められるかを明確にした。同時に、どの場所が引き続き対外開放を一時停止されるか、どの活動が引き続き一時停止されるかも指摘した。
甘粛では、22日から3級レベルが実施されたため、一部の条件を満たした牛肉麺レストランが店での料理の提供を開始したが、今はまだ「非接触」の電子決済しか受け付けず、持ち帰りを奨励している。店で食べる場合も、1人で1つのテーブルと椅子で食べなければならず、家族で出かけてもテーブルをつなぎ合わせることはできない。
習近平総書記は23日、新型コロナウイルスによる肺炎への対策と経済・社会発展の取り組みの統合的計画に関する会議を開催し、「エリアを分け、レベルを分けて、企業活動と生産活動を正確に再開する」、「感染対策の情勢が持続的に好転するのにともなって、条件を満たした省(区・市)は緊急対応レベルを適切なタイミングで引き下げ調整する」と指摘した。
緊急対応レベルを引き下げた7省(区)の次の重要任務は、「科学的で効果的に企業活動と生産活動の再開を推進すること」だ。
しかし緊急対応レベルの引き下げは、気を緩めてよいということではないと指摘しておかなければならない。感染の「転換点」がまだ訪れていないことは明らかだからだ。
習総書記は23日のテレビ会議で特に警告を発し、「全面的な勝利を獲得するまでは軽々しく成功を口にしてはならない」と述べた。現在、患者数がゼロにはなっておらず、各地では引き続き新たな感染が確認され、感染対策では問題はないだろうと安易に考えてはならない。
国家発展改革委員会が24日に発表したデータによると、現時点で、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)は操業再開率が徐々に上昇し、浙江省では90%を超え、江蘇省、山東省、福建省、遼寧省、広東省、江西省は70%を超えた。重点業界の再開率をみると、鉄鋼企業が67.4%、非鉄金属企業が86.3%だった。
企業活動・生産活動の再開を推進する前提は、そこで働く人々の安全を確保することだ。習総書記はそのため、「現在、全国の(46%にあたる)1396県(区)には感染者が確認されておらず、一部の県(区)は患者数が少ないか、新たな患者は基本的にいない。こうした低リスクの地域は対策戦略を外からの流入の防止へと早急に転換して、生産と生活の秩序を全面的に回復する。中リスクの地域は、感染対策の状況を踏まえて秩序をもって企業活動・生産活動を再開する。高リスクの地域は、引き続き全精力を集中して感染対策をしっかりと行う必要がある」と強調した。(編集KS)
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