中国湖北省武漢市の男性が先日、隔離されているにもかかわらず、病院から抜け出して散歩する様子を動画で投稿し、中国のネット上で大きな波紋を呼んだ。中国メディアの観察者網が1日付で伝えた。

ネット上で広まっている動画を見ると、男性はマスクを着けており、自撮り用の道具を使って撮影している。後ろに映っている広い街は人影がまばら。男性は軽快な口調で「やれやれ、久々に外に出た。隔離されている人たちには（外に出ようなんて）考えられないんだ。俺さまだけが1人で出てきた。たばこを吸って、ぶらっとしよう。おまえたち『ばか』は家に閉じこめられ、死を恐れている」と話した。

記事によると、男性は武漢市第三病院の入院患者だった。同病院の職員が事実関係を認め、「すでに解決した」と説明した。

その後、男性は再び動画を撮り、詳しい経緯を説明し、謝罪した。男性は16日に新型コロナウイルスに感染している疑いがあるとして、武漢市第三病院に搬送され、治療を受けた。18日午後に病院の職員の隙を見て無断で病院を離れ、病院の向かい側にある薬局で消毒液を購入して帰った。そして、22日にPCR検査で陽性が出たという。

男性は、「家族が新型コロナウイルスを恐れて日用品を送ってくれないのだと思った。気持ちが焦っていた上に法律も知らず、動画を撮って無責任なことを言った」と話した。

記事は、男性が適切に治療に協力するとしたほか、法的な処分を受ける意思があることを伝えた。（翻訳・編集/毛利）