中国中央人民ラジオのニュースサイト央広網は3日、「中国のマスク生産能力が1日1億枚突破も、まだ足りない気がするのはなぜか」とする記事を配信した。

記事はまず、「新型コロナウイルス感染症の発生以来、防疫の最前線から庶民の暮らしに至るまで、マスクの需給逼迫が続いてきたが、マスク製造企業や各部門が力を合わせた結果、マスクの1日当たりの生産能力が大きく進展し、マスクの需給ギャップが効果的に緩和された」とし、「中国国家発展改革委員会の2日発表によると、一般マスク、医療用マスク、医療用N95マスクを含めた全国のマスク生産能力と生産量は、2月29日時点で1日当たりそれぞれ1億1000万枚と1億1600万枚に達し、それぞれ2月1日の5．2倍と12倍となり、マスクの需給ギャップが緩和された。このうち医療用N95マスクの生産能力と生産量は1日当たりそれぞれ196万枚、166万枚に達し、医療現場関係者の防護需要が効果的に解決された」とした。

その上で、「国内のメーカーが業務と生産を再開し、マスクの生産が保障されたにもかかわらず、マスク不足問題が遅々として解決しないのはなぜか」とし、その原因の1つとして「依然としてとても大きい国内のマスク不足」を挙げ、「中国は世界最大のマスク生産国・輸出国であり、世界の生産量の半分を占めている。中国国内では昨年、約50億枚のマスクが生産され、そのうち27億枚がウイルス防護用の医療用マスクだが、感染症を前にしては完全に焼け石に水だ。統計によると、交通運輸業と医療従事者が1人1日マスク1枚を使うだけでも、1日に2億3800万枚が必要だ。この需給関係と数量上のギャップに対して、マスクの生産能力を増強するしかない」とした。

記事はまた、その他の原因として、「メルトブロー不織布の生産工程が複雑なことによる生産量不足」や「各種原料費、輸送費、人件費の大幅な増加」なども挙げている。（翻訳・編集/柳川）