Record China 2020年3月7日(土) 20時10分
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香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは3月1日付で、「中国の野生動物取引の禁止には危険が潜んでいる」とする記事を配信した。写真はヘビ料理。
香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは3月1日付で、「中国の野生動物取引の禁止には危険が潜んでいる」とする記事を配信した。中国紙・環球時報が2日付で、その内容を要約し、次のように伝えている。
ベテランの環境保護論者であるイン・シャンチュワン氏は、2年ほど前に同僚と中国南部の広東省清遠市にある農産物卸売市場を訪れた際、タケネズミやマーモット、キツネ、ヘビ、アヒルがケージに詰め込まれているのを目撃し驚いた。
市場でこれほど多くの危険な動物を見たことは一度もなかったというイン氏は、すぐに当局に報告すると、そこでは以前、取引業者に対する摘発行動が行われたことを告げられた。湖北省武漢市で同様の市場からコロナウイルスが拡散した可能性が報じられた後、清遠市の市場は1月下旬に閉鎖されるまで、1年以上活発なビジネスを続けていた。
中国の立法機関である全国人民代表大会常務委員会は先週、野生動物の違法取引の禁止や野生動物を食べる「悪習」の根絶を決めた。だが新しいルールを執行するためのリソースが限られているため、禁止の支持者は、法規上の抜け穴や現場レベルでの法執行官と専門知識の不足、既得権益団体からの反発などを克服する必要がある。
中国では今年1月になるまで、野生動物の飼育は盛んなビジネスだった。2016年には1400万人以上がこの5200億元(約7兆9891億円)の産業に従事している。
環境保護論者は、政府が中国全土で全面禁止を実施できるかどうかについて慎重な見方を示している。専門家は、認可された飼育場が希少種の違法取引に従事している業者をしばしば「援護」していると述べている。もう一つの問題は、法律を施行するためのリソースの不足だ。
河南省の森林公安局員であるジュウ・シャオニン氏は、より良い装備を有する密猟者と比較して資金と装備が限られているため、森林公安局の仕事は厳しいとした上で、「彼らにはオフロードバイクがあるが、こちらには警察車両が1台あるだけだ」と話す。加えて、ジュウ氏のチームの予算の多くは、押収された動物が禁止リストに載っているかどうかを判断するためのDNAテストに費やされる。「1匹の動物のDNA鑑定には1800元(約2万7000円)もの費用がかかる。数十種類も押収すれば、費用は数万元になる」という。
また、林業局、市場監督局、農業部門、森林公安など複数の部門が野生動物市場の規制に関与していることが、管理を複雑化している。環境保護論者によると、規制がどれほど詳細であっても、現場の人間がすべての内容を把握することは難しい。野生動物に関する知識がほとんどない市場監督局の局員はどうやって、どの動物が保護下にあるのかを言い当てることができるのか。
北京に拠点を置く野生動物保護団体の関係者は、国内での効果的な法執行を確保するため、研究者や立法機関、企業などさまざまなバックグラウンドを持つ人々からなる全国委員会を設立することを提案している。(翻訳・編集/柳川)
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