2020年3月16日、中国青年網によると、中国で新型コロナウイルスの影響で隔離措置を取られている女性がミネラルウォーターを要求し、警察官に「あなたは旅行に来たのではない」と警告される一幕があった。

記事によると、ある建物で隔離措置を取られている女性がミネラルウォーターをめぐって警察官と口論となり、警告される動画がネット上で拡散し、注目を集めた。

女性はミネラルウォーターを飲むこと、宅配便を隔離エリアまで届けることをスタッフに要求した。これに対し係員は「隔離エリアにはみんなが飲むための白湯が入ったポットが用意されている」として女性の要求を拒否。すると女性は水質が悪くて飲みようがないと反論した。

動画では、「特警」と書かれた防護服姿の警察の男性が女性に対して「口頭で警告するが、ここはホテルではなく隔離エリアだ」と言い放つのを遮るように女性が「隔離エリアでも人権を保障してよ」と主張。すると警官は「あなたは今、ここのルールに従わなければならない」と警告、女性は「私だって生きていかなければいけないのよ。もう3日も水を飲んでいない」と訴えた。警官は「水は用意しているでしょう。ミネラルウォーターが飲みたいとか、荷物を受け取りたいとか、ここはあなたの家じゃない。分かりますか？もう一度警告します。私たちは公安です。医者ではありません。もし再び同じことを起こしたら、法的措置を取りますよ」と警告した。

しかし、女性は「じゃあ、個人の物資を差し押さえるのはどういうことなのよ」と食い下がる。「あなたの物はスタッフが代わりに保管していますから。差し押さえたりしませんよ」と説明されるも、「でも、もし（荷物の中の商品の）期限が切れたら？財産の損失じゃないですか」と主張。警官が「だから友達に送ってこさせなければいいでしょう」と応じると、「でも、生きていかないといけないでしょう」と訴える女性。警官は再度「ここには食べ物もあるでしょう」と説得するも、「水がない。あの水は質が悪いのよ。あなたは飲むの？どうやって飲めっていうのよ」と訴える。いら立った警官は、「みんな文句を言っていないのに、なぜあなたは文句を言うのか。旅行に来てるんじゃないんだぞ！」と声を荒らげた。

記事はこのトラブルについて、ネットユーザーから「女性の態度が腹立たしい。特殊な時期なのだから、係員の仕事に理解を示し協力すべきだろう」「善悪の判断はさておき、特殊な時期なのだから互いに理解してほしい」「人権はあなたが欲しがっているミネラルウォーターのことではない。逆境の中で前に進んでいく勇気のことだ」といったコメントが寄せられたと伝えている。（翻訳・編集/川尻）