ネット配信番組を対象にした新たな規制で、中国以外の国籍を持つタレント、または香港や台湾出身のタレントを締め出す項目が加えられたことが、「限籍令」として注目されている。

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規制の厳しいテレビ界とは違い、これまで比較的自由だったネット番組だが、テレビ・映画・ラジオなどを管理する中国国家広播電視総局がこのほど、ネット配信のバラエティー番組を対象にした新たな指導書「内容審核標準細則」を公布。中国ではこれまで、韓流エンタメを締め出す「限韓令」、時代劇ドラマの内容を管理する「限古令」などが施行されてきたが、今回の指導内容については実質的な「限籍令」になると注目されている。

「内容審核標準細則」では、ネット番組に関わるプロデューサーや監督、司会者、出演者、ゲストの人選について言及。「社会主義制度や国家主権を攻撃」「社会秩序を乱す発言」「過去に醜聞や犯罪歴あり」の人物を全て外すよう求めるほか、「外国国籍または香港・マカオ・台湾出身者を採用しない」の一文が加えられている。

芸能界で中国以外の国籍を持つ人気タレントや俳優・女優は非常に多い。ディズニー実写版「ムーラン」のヒロインを演じる女優リウ・イーフェイ（劉亦菲）は米国籍、韓国の人気グループEXO出身のクリス（呉亦凡/ウー・イーファン）はカナダ国籍であるほか、国際派として知られるアクションスターのジェット・リー（李連杰）や女優コン・リー（鞏俐）はシンガポール国籍を取得している。（Mathilda）