4回目のサーキットブレーカー発動 米国経済はがけっぷちか

人民網日本語版    2020年3月19日(木) 15時50分

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米国の株式市場は18日、前日の終値を下回る価格で取引を開始すると、動揺が続いてさらに下落し、下げ幅が拡大して今月4回目のサーキットブレーカーが発動した。史上5回目のサーキットブレーカー発動となった。

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新型コロナウイルスによる肺炎がもたらしたパニックムードが引き続き蔓延し、米国の株式市場は18日、前日の終値を下回る価格で取引を開始すると、動揺が続いてさらに下落し、下げ幅が拡大して今月4回目のサーキットブレーカーが発動した。史上5回目のサーキットブレーカー発動となった。

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同日、ダウ工業株平均は7.82%下落、S&P500指数は7.01%下落して、レベル1のサーキットブレーカーが発動し、取引は15分間停止した。

米株市場では今月の9日、12日、16日にもサーキットブレーカーが発動しており、この3日間のダウ平均の下落率は7.8%、10.0%、12.8%と順次拡大した。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は17日、「米株市場のサーキットブレーカー制度は調整する可能性がある。下落率の制限値を7%と13%の2段階とするよう提案する。上場投資信託(ETF)市場も同様のルールを遵守し、ETF市場とほかの市場との価格の開きを縮小し、取り引きが始まると市場での取引量が大幅増加する状況を緩和するよう求める」と発表した。

米株市場のサーキットブレーカーはかつて見直しが行われていた。2012年5月31日、ニューヨーク証券取引所が発動基準を改正し、ダウ平均に代わってS&P500を発動基準としたほか、制限値を7%、13%、20%の3段階に修正した。

米国経済は景気後退の崖っぷちまであとどれくらいか?

米株市場は短期間に暴落を繰り返し、サーキットブレーカーがたびたび発動した。これまで米国経済を支えてきたトランプ米大統領も「景気後退の恐れがある」と認めざるを得なくなった。

トランプ氏は16日の記者会見で、「最悪の想定は新型肺炎が7月か8月まで、あるいはそれより後まで続くということだ」と述べ、「米国経済は景気後退に向かっているか」との質問に対しては、「そうかもしれない」と答えた。トランプ氏が感染拡大のもたらす悪い結果の可能性に言及したのはこれが初めてだ。

米国は実際、景気後退まであとどれくらいのところにいるのだろうか。

米国の専門家の見方は割れている。

最も楽観的な見方に従えば、米国経済は今年終わり頃に底を打って反転上昇するという。

ブルッキングス研究所のシニアフェローであるバリー・ボズワース氏は、「米国経済は第2四半期に大幅に縮小した後、第3四半期にV字回復を遂げる」とする。

ウェルズ・ファーゴのシニアエコノミストであるサム・ブラード氏は、「米国経済には第2四半期と第3四半期に大幅だが短期的・一時的な縮小が出現するものの、年末までにゆっくり回復していく」とする。

相対的に悲観的な見方として、米国経済は景気後退し、それによって引き起こされるグローバル経済の景気後退はすでに不可避だとするものがある。

アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)のレジデントフェローのデスモンド・ラックマン氏は、「感染症が世界的な株式市場と金融市場のバブル崩壊を招く恐れがあり、さらには米国経済とグローバル経済の景気後退をもたらす可能性がある」と指摘した。

ホワイトハウス国家経済会議の元議長のギャリー・コーン氏や米連邦準備制度理事会(FRB)の元副議長のアラン・ブラインダー氏をはじめとする著名な専門家は、「米国経済はすでに景気後退が始まった可能性がある」との見方を示した。

トランプ政権で米大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長を務めたケビン・ハセット氏はより大胆な予測を打ち出し、「感染症がグローバル経済の景気後退を引き起こし、4月には米国で100万人が失業する可能性がある」と述べた。(編集KS)

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