Record China 2020年3月25日(水) 6時20分
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中国メディアの中国経済週刊は22日、「悪い例から良いお手本へ、流行抑制のために韓国は封鎖に頼らず何に頼った?」と題した記事を掲載し、韓国の新型コロナウイルス対策の特徴を4点挙げた。写真はソウル。
中国メディアの中国経済週刊は22日、「悪い例から良いお手本へ、流行抑制のために韓国は封鎖に頼らず何に頼った?」と題した記事を掲載し、韓国の新型コロナウイルス対策の特徴を挙げた。
記事はまず、宗教団体・新天地イエス教会で爆発的な感染が起きたことなどを挙げ、「一時は『中国を除いて最も新型コロナウイルスの流行が深刻な国』と言われ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率も大きく下がった」などと指摘。一方で、「悪い典型から手本に、20日のうちに逆転した」とその後の対応を高く評価し、四つのポイントを挙げた。
一つ目は、「早期検査、早期治療」だと指摘した。記事は、「韓国は2月7日、医師が感染の疑いがあると診断すれば、感染が発生している地域に行っていない人でもすぐに検査できるよう検査条件を大幅に変更した。さらに、2月中旬からは疑わしい症状がある人はいつでも検査できるようになった」と説明。また、「新天地イエス教会」の礼拝活動をきっかけとする感染拡大後は、政府が信者に対して「マンツーマン」体制で調査を行い、すべての信者に検査を要求したとも伝えた。
韓国中央防疫対策本部の発表によると、2月19日(新天地イエス教会信者の感染が確認された日)に感染者数が激増してからわずか1日後に、1日1万人を検査できるようになった。以降は1日当たり約1万5000人、ピーク時は2万人近くを検査したという。
二つ目は、「流行前から準備し、早期の検査技術を大いに発展させたこと」とした。記事によると、韓国は1月初めに検査キットの開発を始め、2月4日には6時間で検査できるようになった。当時の韓国の感染者は10人余りであったが、大量の検査キットが医療機関に配布された。こうした動きにより、韓国ではまだ検査キットの不足は起こっていないという。
記事は「韓国の『杞憂(きゆう)』は過去から徹底的に学んだもので、韓国全土が身をもって得た、2009年の新型インフルエンザや15年の中東呼吸器症候群(MERS)の経験・教訓だ。これにより韓国は早期の検査技術を大いに発展させ、ウイルス検査において強国となった。そして、関連法を改正し、感染症が発生した時に薬剤が市場に出るまでの期間を短くした」と説明した。
三つ目は、「臨機応変な対応」とした。新型コロナウイルス発生初期の韓国はすべての感染者と隔離対象者を病院に収容する措置を実施した。しかし、感染者らが激増し、深刻な医療物資不足が起こった。最も事態が深刻な大邱市では、少なくとも2人の患者が病床の不足によって死亡したという。
記事によると、韓国はその後対策を「レベル別治療」に改め、感染患者の対応を病状ごとに分けた。症状の軽い感染者は自宅か生活治療センター(公共施設や企業宿舎を改造した新型コロナウイルスの軽症者用施設)で治療を受け、症状の重い患者は陰圧隔離室か政府指定の正規医療機関に送られた。
同時に、一般の人も検査を受けやすいよう、600カ所で検疫を実施している。また、車に乗ったまま窓を開けるだけで検査を受けられる「ドライブスルー」式の検査法を生み出した。接触感染のリスクが最小限に抑えられた他、従来は30分を要した検査を10分で済ませることができるようになった。検査後は家に帰ることができ、検査結果は携帯に送られる。その後さらに、「ウォーキングスルー」式の検査法(箱型の検査ブースに被験者が入り、医師が外から検体を採取する)も編み出した。記事は「韓国政府の臨機応変さは強く印象に残った」と評価している。
四つ目は「入念な管理と正確な措置の実施」とした。韓国では自宅隔離の対象者と連絡が取れなかったり、隔離対象者が隔離期間中に他地域へ移動したりするなどの問題が生じた。このため、韓国政府は隔離対象者に家族の人数に応じて補助金を支給し、違反者には1000万ウォン(約87万円)の罰金または1年以下の懲役を科すことにした。
情報伝達の面では、周囲で感染者が出ると携帯電話に警戒情報が届く他、感染患者の個人情報を保護した上で、移動経路を公開しているという。
記事は、「韓国がウイルスとの闘いで段階的に勝利する鍵は、以上の4点だ。また、すべての社会管理システムがこの4点を支えることも、1日でできることではない。同時に、このように短期間で流行状況の悪化を防ぐには、幸運と強い決意が必要であることは否定できない」とした。(翻訳・編集/毛利)
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