2020年3月27日、ラジオ・フランス・アンテルナショナル（RFI）は、AFP通信社の報道を引用し、新型コロナウイルスは妊婦から胎児へ感染する可能性があると伝えた。

記事によると、中国の科学者チームが武漢市で新型コロナウイルスに感染した33人の妊婦の胎児について追跡調査を行ったところ、3人（9％）が出生時に新型コロナウイルスに感染していたという。

これは、「JAMA Pediatrics」に掲載された論文に記されていた。論文では、「出産の過程において厳格な感染予防措置を行っていたため、新生児の気道または肛門から採取した新型コロナウイルスは母体から来た可能性がある」と述べている。

報告によると、感染した3人の新生児はいずれも帝王切開での出産だったという。また、このうち1人の男児は妊娠31週での早産で心肺蘇生を行う必要があったそうだ。残りに2人については、臨月での出産で嗜眠(眠ったような状態）と発熱があり、このうち1人は肺炎だったという。2人は集中治療室（ICU）で治療を受け、出生から6日後には陰性になったとのことだ。

早産の男児の症状は重く、肺炎、呼吸困難、敗血症の症状があった。ICUで治療を受け、人工呼吸器、抗生物質、カフェインなどの治療を受けてようやく回復し、出生から7日後には陰性になったという。（翻訳・編集/山中）