Record China 2020年11月12日(木) 15時40分
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11日、中国メディアの環球網は「やはり逆転した!」と題し、ブラジルで新型コロナウイルスの中国製ワクチンの治験が再開されたことを伝えた。写真はブラジルのスーパーマーケット。
2020年11月11日、中国メディアの環球網は「やはり逆転した!」と題し、ブラジルで新型コロナウイルスの中国製ワクチンの治験が再開されたことを伝えた。記事は騒動の背景に「政治的な大闘争が存在している」と報じている。
記事は、ブラジル政府が9日に「深刻な有害事象が発生した」として、中国企業シノバック・バイオテックが開発している新型コロナワクチンの臨床試験中断を発表したものの、その後「重大な有害事象」が実は自殺による死亡事案だったと現地メディアに報じられ、11日にはわずか2日で臨床試験が再開されたと伝えた。
そして、この「ドタバタ劇」は単なるミスで片付けられる問題ではなく、その背景にはブラジル政界に渦巻く激しい政治闘争があるのだとしている。
記事は、政治闘争の主役の1人がかねてより過激な言論や人種差別、性差別に関する言論を繰り返し、中国を「略奪者」と批判してきたボルソナロ大統領であり、もう1人が同大統領の強力なライバルで、22年の大統領選挙での激しい争いが予想されるジョアン・ドリア・サンパウロ州知事であると紹介した。
その上で、両者はたびたび政治的に対立しており、新型コロナウイルスの感染拡大以降、同知事が同大統領を何度となく批判してきたと説明。また、同州のブタンタン研究所とシノバックとの提携を促し、中国製ワクチンの早期導入を提唱する同知事に対し、同大統領は「ドリアの中国ワクチンなど市民は安心できない」と批判していたと伝えた。そして、臨床試験が一時停止した際にはSNS上で「(ドリア氏に対する)新たな勝利だ」と発言したとしている。
環球網の記事は、両者の激しい争いや同大統領の言動についてブラジル社会で大きな議論を巻き起こしているとしたうえで、経済評論家や免疫学の専門家からは「ワクチン治験を政治化すれば、大統領自身の足を引っ張ることになる」「科学に政治的な偏りはない。ヘイト感情を持ったり、入手先によってワクチンを蔑視したりしてはならない」との意見が出ていることを伝えた。(翻訳・編集/川尻)
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