中国外交部の耿爽（グン・シュアン）報道官は20日の定例記者会見で、米国のトランプ大統領や国会議員らが中国政府は新型コロナウイルスのパンデミックに責任を負うべきだと主張していることについてコメントした。

耿報道官はまず、「新型コロナウイルスの発生以来、中国はオープンで透明な責任のある態度で、最も全面的で厳格かつ徹底的な措置を講じ、全力で新型コロナウイルスの感染拡大を抑え、積極的に流行抑制のための国際協力を進めてきた。中国は世界のために大きな犠牲を払って貴重な経験を積み上げ、重大な貢献をした。国際社会は中国の流行抑制に向けた努力と効果を目にして高く称賛している」とした。

続けて、「ウイルスは全人類共通の敵で、いつでも、世界のどこにでも出現する可能性がある。中国は他国と同様に、新型コロナウイルスの攻撃を受けた被害者で、加害者ではない。ましてや共犯者でもない。重大な公共衛生の危機と感染症の脅威を前にして、国際社会がすべきなのは団結して協力すること、助け合うことであり、互いに非難すること、ひいては賠償や責任追及をわめき立てることではない。国際社会でこのようなやり方が行われたのは記憶にない」と述べた。

そして、2009年に流行したH1N1インフルエンザ、1980年代に流行したエイズ、2008年に始まったリーマン・ショックを例に挙げ、「（米国から世界に感染・金融危機が広まったが）米国に責任を追及した人はいたのか？」と問い掛けた。

その上で、「米国は、敵は中国ではなくウイルスであるということを理解しなければならない。国際社会はウイルスという共通の敵を、団結して闘って初めて倒すことができる。むやみに他国を攻撃して顔に泥を塗っても、浪費した時間と失われた命は取り戻せない。米国の一部の人が事実と科学、国際的な世論を尊重して、中国に対するいわれなき攻撃や非難、無責任な発言をやめ、より米国内の流行抑制に集中し、国際協力を推進することを望む」と述べた。（翻訳・編集/毛利）