Record China 2013年12月6日(金) 23時47分
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先日、中国人の友人からネットではやっているという中国語ジョーク集「中国にじいさんあり」が送られてきました。中国の時事ネタを知らないと笑えない部分もあるのですが、なかなか秀逸。というわけで一部をご紹介。野暮な解説つきです。
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記者:もし10ムー(約992平方メートル)の土地を持っていたら半分を共産党に寄贈することに同意されますか?
老人:もちろん!
記者:では家を2軒持っていたら?
記者:車2台なら?
記者:100万元の宝くじがあたったら?
記者:牛が2頭いたら?
老人:ダーメ!
記者:なんで牛だけダメなんですか?
老人:だって牛は本当に持っているからね。
(解説:本心とは裏腹の、決まり文句の美辞麗句が飛び交う中国を風刺)
宇宙船・神舟10号の打ち上げが成功した!喜びに沸く人々。記者は老人に取材した。
「ご老人、神舟10号の打ち上げ成功は何を意味していると思いますか?」
「汚職取り締まり、教育、住宅、医療、食品安全…これらの問題は…“天に昇る”より難しいということじゃよ。」
(解説: 「天に昇るより難しい」(比登天還難)という慣用句とロケット打ち上げをかけたジョーク)
記者:ご老人、市長が誘拐されました。犯人は身代金1000万元(約1億7000万円)を要求しています。支払わなければ市長をガソリンで焼き殺す、と。現在、寄付を募っているのですが、あなたはいかほど寄付なさるおつもりですか?
老人:(ガソリン)10リットルってところじゃな。
記者:ご老人、広州では6億3000万元(約106億円)を投じて公共墓地を整備するそうですが、党幹部しか埋葬できないそうです。どう思われますか?
老人:生き埋めかい?
記者:ご老人、新政権の汚職取り締まりは本気のようです。どう思われますか?
老人:っていうと、今までの取り締まりはお遊びだったのかい?
記者:ご老人、お子さんは何人おられるのですか?全員学校に行かせましたか?
老人:男の子二人は行ったよ。女の子は行ってない。
記者:なぜですか?男女差別は批判されますよ!
老人:だって校長は男だもの。
(解説:校長先生、小学生女子をホテルに連れ込む事件の風刺。危なっかしくて女の子は学校に行かせられません。)
公用機が墜落。乗っていた政治家は全員死亡した。調査グループは現地の老人に事故当時、本当に生存者はいなかったのか質問した。すると老人は笑いながら答えた。
「いたよ。ワシの足にすがりつきながら、オレはまだ死んでないって言っていたよ。ただ皆さんご存知のとおり、政治家は本当のことを言わないものだからね。だから埋めておいた。」
記者:こんにちは。ご老人、いくつか質問させてください。以前、農民は牛馬に劣る生活を強いられていたそうですね。今ではどうなのでしょうか?
老人:今かね、願い通りになったよ。牛馬の生活を超えたからね。
記者:ご老人、なんでも最近100万元(約1700万円)もうけたそうですね。本当ですか?
老人:そうさね。ある日、携帯電話をひろったんだがね。それにメールが届いたんだ。「王局長、あの件をお願いします」ってね。すぐにワシの銀行口座番号をメールしたってわけさ。
(解説:権銭交易[権力とビジネスの癒着]に対する風刺)
◆筆者プロフィール:高口康太(たかぐち・こうた)
翻訳家、ライター。豊富な中国経験を活かし、海外の視点ではなく中国の論理を理解した上でその問題点を浮き上がらせることに定評がある。独自の切り口で中国と新興国を読むニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。
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