Record China 2020年4月24日(金) 6時0分
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21日、中国メディアの環球網は、消費活動の活性化のために発行された「消費券(クーポン券)」のほとんどが、日用品の購入などにとどまっていると伝えた。写真は杭州。
2020年4月21日、中国メディアの環球網は、ロイター社の報道を引用し、新型コロナウイルスの感染拡大により抑え込まれていた消費活動の活性化のために発行された「消費券(クーポン券)」のほとんどが、生活必需品の購入など小規模な消費で利用されるにとどまり、感染対策期間中に大きな影響を受けた外食、宿泊、商業施設や旅行業などを活性化させるまでに至っていないことを伝えた。
記事によると、中国各地の地方自治体や企業などが消費喚起策の一つとしてクーポン券を配布しているという。たとえば、新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した湖北省武漢市では、封鎖措置が4月8日に解除された後、政府とキャッシュレス決済サービス事業者が総額23億元(約350億円)を負担して電子マネーのクーポン券を発行し、4月19日から5月末まで計6回にわたり、スマートフォンのアプリを通じて配布されている。また、浙江省杭州市でも、総額16億8000万元(約255億円)を投じて、アリババグループのモバイル決済アプリ「支付宝(アリペイ)」の電子マネーのクーポン券を3月27日から配布している。第1弾として200万枚発行された50元(約760円)相当のクーポン券は、杭州市内の飲食店や商業施設など600万店舗で利用できるという。
だが、記事では杭州市在住の28歳女性のケースを紹介。彼女は、今月受け取った10元(約150円)相当のクーポン券5つを、シャンプーやハンドクリーム、歯磨き粉の購入に使用したという。中央経済大学国際金融研究センターのジャン・チーディー客員研究員は「現金を節約するため、多くのクーポンは日用品の購入に費やされている」と指摘した。また、香港の証券仲介業者「GF Securities」のチーフエコノミスト、シェン・ミンガオ氏は「短期的な解決案として、クーポン券は消費者の購買意欲を刺激する可能性もあるが、クーポン券の価値が少なければ、消費の活性化は期待できない」と述べた。
記事は最後に、英大証券のチーフエコノミスト、李大霄(リー・ダーシャオ)氏のコメントを紹介。同氏は「中国では貯蓄率が高いため、米国のように現金を配るよりも、クーポンの方が好ましい」と述べた。(翻訳・編集/原邦之)
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