中国メディアの環球網は22日、韓国首相が示した対日マスク支援に国民から「断固反対」の声が上がる一方、日韓関係改善に目を向ける「賛成派」もいることを報じた。

記事は、新型コロナウイルス関連会議に出席した丁世均（チョン・セギュン）首相が日本と米国にマスクを送る案を検討するよう指示したという、韓国日報の20日の報道が議論を巻き起こしたと説明。その内容について、「首相は『マスクを輸出・支援すれば国の格が上がる』とし、食品医薬品安全処、外交部などに支援プランを検討するよう求めた。ただ、実施の前提は国内世論の総合的な考慮と世論の認可を得ることだ」と紹介し、政府の国民請願掲示板には「支援リストから日本を除外してほしい」との声が寄せられたと伝えた。

21日付の韓国・NEWS1によると、このニュースが報じられると、請願掲示板にはすぐに対日マスク支援に反対するさまざまな請願が出現したという。「日本人には良心、道義がない」などと訴える請願には、1日もたたないうちに6万人近くが同意したそうだ。

記事はまた、「米国は良いとしてなぜ日本を支援？マスクを送るなら『独島（竹島の韓国名）は韓国の領土』という表記を」「日本が去年、韓国に対して輸出制限措置を行ったということを忘れるな」という声や、「韓国で新型コロナは落ち着きつつあるが、まだ終息したわけではない。マスクは依然、供給不足で価格も高いまま。こうした状況下で日本を含む外国に支援する必要があるのか」といった見方があることに言及。その一方で、「韓日関係改善の角度から考えると、いままさに感染拡大が深刻な日本にマスクを送るべき」との意見も出ていると説明した。（翻訳・編集/野谷）