中国メディアの環球網は28日、「安倍晋三元首相がアベノマスクを自慢したところ、メディアやネットユーザーからは“真相”を明らかにする声が上がった」と伝えた。

安倍氏は27日に行われた派閥の会合で、新型コロナウイルスの感染拡大初期に全国の家庭に配布された通称「アベノマスク」について、「7900万枚の在庫があった。これを廃棄するということになったので希望者を募ったところ、2億8000万枚の希望があった」と報告。参加者からは歓声や拍手が起こった。安倍氏はこのほか、「7900万枚しかないので量を区切ってということになる。もっと早くやっておいていただければよかった」などと語った。

この件について、記事は「安倍氏はどや顔だった」「ご機嫌な様子だった」と紹介する一方で、「アベノマスクを希望する人としてはマスクとして利用しようとしているとは限らないように見える」とも指摘。これまでにも、アベノマスクを子どもの名札にリメークしたり、ガーゼや雑巾、オムツ、コースターなどとして利用したり、マスクに種をまきブロッコリースプラウトを栽培したりと、さまざまな方法で活用されてきたことを伝えた。

その上で、安倍氏の「自画自賛」に対して日本のネットユーザーからは「多くの人は廃棄するのはもったいないとの考えから希望したのだろう」「これだけ需要があるんだからおれがやったアベノマスクは正解だったと勘違いしそう」「マスクとしてではなく、他での用途が大半なのを本人は分かっていないのか。それを自分の功績であるかのように笑いながら話しているのが間抜けに見える」「日本国民を何だと思っているのか。みんなが努力して無駄をなくそうと申し込んだのだから、その無駄を出した本人は感謝すべき」といった厳しい声が相次いだことを伝えた。

さらに、「安倍氏の気まずい自賛は韓国メディアの目にも止まった」とし、韓国紙・中央日報が「揶揄（やゆ）され笑われたアベノマスク…2億8000万枚の希望者が殺到した理由」と題する記事で同様にアベノマスクのマスク以外の用途について報じたことを紹介した。（翻訳・編集/北田）