2020年4月27日、環球時報は、独メディアの記事を引用し、「アフリカの至る所で中国の善意が見られる」と伝えた。

記事はドイチェ・ヴェレの報道を引用し、「アフリカ諸国は新型コロナウイルスに対応するためのさまざまな装備を、中国のサポートによって得ることができている」と紹介。「例えば、エチオピアやブルキナファソでは、中国人医師が現地の新型コロナウイルス対策顧問になっている。また、中国から輸送されたコンテナにはマスクや人工呼吸器、防護服が満載されているほか、ルワンダやカメルーンなど多くのアフリカ諸国が中国の企業家や基金からの援助を受けており、中国はアフリカで良い名声を得ている」と伝えた。

こうした「マスク外交」が進んでいる理由について、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院政治・国際学科のStephen Chan教授は「中国による援助はアフリカがまさに今必要としているものだ。中国はマスク、人工呼吸器、検査キットを提供しており、アフリカにはこれらの物資が欠乏している」と指摘。「中国政府はこのようにしてアフリカとの外交関係を強化している」との見方を示したという。

記事は、「これは何も目新しいことではない」と指摘。「長年にわたって中国はアフリカ大陸のインフラ整備と援助プロジェクトに積極的に参加してきた。新型コロナウイルスの流行期間中、中国がアフリカに提供するこうしたサポートは、中国とアフリカは長期的なパートナー関係を継続することを意味しており、中国がアフリカへ発する善意のシグナルと見ることができる」と分析した。

Chan教授は、今回の新型コロナウイルス問題の結果の一つとして、アフリカにおける中国の影響力は増加し続けることになると予測する。「現在、中国が提供している援助は、『中国はアフリカと心を一つにして喜んで援助を提供してくれるパートナー』とのイメージを与えることになる」とし、「中国も新型コロナウイルスの影響で経済がダメージを受けているため、力を合わせて困難を克服しようとの明確なメッセージを伝えることになる」と述べたという。（翻訳・編集/山中）