Record China 2020年5月16日(土) 0時0分
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中国の鍾乳洞で数万年もの時が造り上げた鍾乳石を折り、観賞用として自宅に持ち帰ろうとした女性観光客が、裁判所による調停で、損害賠償金として約3万7000円を支払い、公開謝罪したことが、注目されている。
中国四川省古藺県の郊外にある鍾乳洞で、数万年もの時が造り上げた鍾乳石を折り、観賞用として自宅に持ち帰ろうとした女性観光客が、裁判所による調停で、損害賠償金として2500人民元(約3万7000円)を支払い、公開謝罪したことが、中国版ツイッターの微博(ウェイボー)で注目されている。
四川省のメディア、封面新聞の12日付報道によると、古郎洞景区で2019年10月、警備員が、鍾乳石を折り持ち去ろうとした女性観光客を発見し、警察に通報した。
女性は洞内の2カ所で鍾乳石を折り(長さ約30~40センチ)、長い方を捨て、短い方を観賞用として自宅に持ち帰ろうとしたという。
警察による調停がまとまらなかったため、瀘州古郎旅遊開発有限公司は、損害賠償と原状回復を求めて古藺県人民法院(裁判所)に訴えを起こしていた。
古藺県人民法院が12日に開いた巡回裁判によると、女性被告は過ちを自覚し、当事者間で調停合意に達した。被告は損害賠償金として2500人民元を支払い、謝罪した。
古郎洞景区の担当者は、「鍾乳石は、大自然が人類に残した貴重な富であり、その価値は金銭では測れない。破壊されてしまうと、高度な科学的手法を用いても復元できない」とし、訴えを起こしたのは「賠償金を得るのが目的ではない。一部の観光客による非文明的な行動に対する警告・教育と、観光地を訪れる際には安全で文明的な観光という考え方を確立しなければならないことを多くの観光客に気づかせるためだ」と話しているという。
これについて、中国のネットユーザーの反応を見ると、ウェイボー上では、「数万年で賠償額2500元って少なすぎないか。1年たったの0.25元なんて、鍾乳石もやってらんないと思う」とのコメントに多くの共感が寄せられていた。
また、「この程度の賠償額で済むのなら、鍾乳石はあっという間に狩られてしまうだろう」との声もあった。(翻訳・編集/柳川)
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