「1900~1945年に日本が中国にもたらした恩恵は弊害よりも多いか?」香港の大学入試で驚きの問題

Record China    2020年5月15日(金) 14時20分

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14日、環球網は、香港の大学入試において「1900~45年の日本は中国に弊害よりも多くの恩恵をもたらした」と回答させることを意図した問題が出題されたと報じた。

2020年5月14日、中国メディアの環球網は、香港の大学入試において「1900~45年の日本は中国に弊害よりも多くの恩恵をもたらした」と回答させることを意図した問題が出題されたと報じた。

記事によると、14日に香港で行われた大学入試に相当する中等教育修了試験(DSE)の歴史問題で、20世紀の日中関係について2つの資料を提示した上で「1900~45年の間、日本は中国に対し、弊害よりも多い恩恵をもたらした」との記述に対する正否を答えさせる設問があった。資料は、一つが1905年に清朝政府が日本に学生を派遣させることに日本政府が同意したことを示すもの、もう一つが中華民国臨時政府と三井財閥が締結した借款契約の一部だったという。

記事は、「この設問が物議を醸している」とし、香港理工大学の専門家が「設問と資料が、明らかに日本寄り。しかも、1905年と12年の単発的な出来事だけで、日中戦争などの記述もないままこのような設問に回答させるのは学術のルールに反する上に、生徒に対する重大なミスリードでもある」と述べていると紹介。「香港教育従事者連合会の幹部も同様の見解を示した」と伝えている。

さらに、中国人民大学歴史学院の研究者も「出題者は意図的に日本に有利な史料を切り取りて提示し、普段あまり史料に接することのない生徒たちに『確かに日本人は中国にメリットをもたらした』との思いを抱かせるようリードしている。歴史教育において、特定の立場を示す材料について一方的に解釈することは危険だ」と批判したと伝えた。

記事は、歴史試験が行われる前日に、香港試験・審査局審査発展部の歴史科担当責任者が以前SNS上に「日本による中国侵略がなければ、新中国はあり得ただろうか」という発言をしていた疑いがあると複数の香港メディアが報じていたことに言及。「今回の試験問題との関連性については不明」とする一方で、「当局の試験作成方法に明らかな問題があるとともに、『日本びいき』の香港人が堂々とその考え方を提起する状況に対して警戒すべきだ」とする専門家の意見を伝えた。(翻訳・編集/川尻

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