<コラム>蘇州城内で現在も存在が確認される橋は、85座である

工藤 和直    2020年6月7日(日) 14時50分

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南宋時代の平江図にある橋は359座であったが、現在でも172座がある。その内、平江図以来同じ場所に存在する橋は85座ある。

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南宋時代の平江図にある橋は359座であったが、現在でも172座がある。その内、平江図以来同じ場所に存在する橋は85座ある。時代と供に橋は何度も改修され、名称も時代時代に変更して来たが、800年間という長い時間の中で、その位置が同じであることに驚きを感じる。では、その85座について記載したいと思う。(  )内は平江図での名称である。蘇州運河の基本「三横四直」の運河に沿って記載したい。

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閶門から入る第一横河では、至徳(廟)橋・皋橋・張広橋・紅橋・崇真宮(宮)橋・過軍(南過軍)橋、その北に桃花橋・日輝(北過軍)橋・単家橋が並行している。単家橋から北に行けば平門に至るが、途中教場(曹使)橋がある。報恩寺の前から香花橋・天後宮(中路)橋を過ぎて、第三直河の臨頓橋・周通橋・華陽橋・張香橋を過ぎて婁門に至る。張香橋の北に楚勝(胡家)橋がある。

第二横河(干将河)は渡子橋から始まり、太平橋・芮橋・市鶴(市曹)橋・楽橋・乗魚橋・言(閻)橋・草橋・馬津橋・甫橋・白顕(白蜆)橋・興市(尽市)橋・顧亭(顧庭)橋となり相門に至る。

第三横河は姑胥橋を越えた孫老橋から始まる。その東に吉利橋・飲馬橋となる。ここで東行する河は現在十梓路になり橋は無いが、南行して十全街に沿って流れる。烏鵲橋・船場橋・帯城橋・百歩(磚)橋・城(程)橋となって葑門に至る。

第一直河は閶門の東、皋橋から始まる。南行するに黄麗(黄牛坊)橋・昇平橋・歌薫(明澤)橋・新橋・梅家橋・程橋・窺(廟)橋となって盤門から城外につながる。第二直河は平門から始まる。教場(曹使)橋・単家橋となるが、過軍橋以南はすでに埋め立てられ橋は存在せず、第三横河の金獅(杉板)橋が存在するだけである。

第三直河は斉門に始まる。北から福星(北新)橋・跨搪橋で第一横河にぶつかる。そこから臨頓河と称して南下するに任蒋橋・善耕(寺東)橋・白塔子(東章家)橋・西花(花)橋・忠善(南新)橋・懸(懸東)橋・徐貴子(徐鬼)橋、その東の蘋花又は苹花(定跨橋)・酢坊橋・大郎橋そして顧家橋となる。そこで第二横河(干将河)となる。その南にかけて春秋時代には子城を取り囲んだ運河があり、多くの小橋があったが、今は痕跡すらまったく見ることが出来ない。

第四直河は華陽橋から始まる。この河は平江路と並行して南下する。現在は観光用に開発され、河と橋を同時に楽しむ事ができる。観光客の目的は橋でなく周囲の店であり、江南風の風情である。華陽橋を過ぎると渓橋・慶林(慶歴)橋・保吉利(打急路)橋・胡廂使橋・唐橋・通利橋・朱馬交橋・衆安橋・青石(蘇軍)橋・勝利(慶織)橋・雪糕橋・寿安(寺後)橋・思婆(寺東)橋・苑橋に至り第二横河(干将河)になる(写真1)。週末になれば、多くの観光客でにぎわう街並みである。筆者としてこの平江路の中で国宝級なのが、通利橋の石である。南宋平江図にある通利橋、平橋で6枚の平石でできているが、北から2・3番目は南宋時代の武康石(その他は花崗岩)のままで、宋時代から千年近くよくぞ残っていたと感慨深いものがある(写真2)。その南は興市橋から始まり葑門に至るが、呉王橋・寿星(宮橋)・望星(望信)橋・望門橋となり葑門前に城(程)橋となる。

これら三横四直から外れて城内南東部竹輝路周辺に、東焼香(東長)橋・西焼杏(焼香)・紅杏子(西長)橋・竹韵橋とその北の兪(寺西)橋がある。また東北部の倉街に沿って、北に徐鯉魚橋に北開明(東開明)橋がある。以上85座が現在も同じ位置に確認される古橋で、筆者が歩いて確認した結果だ。

■筆者プロフィール:工藤 和直 1953年、宮崎市生まれ。1977年九州大学大学院工学研究科修了。韓国で電子技術を教えていたことが認められ、2001年2月、韓国電子産業振興会より電子産業大賞受賞。2004年1月より中国江蘇省蘇州市で蘇州住電装有限公司董事総経理として新会社を立上げ、2008年からは住友電装株式会社執行役員兼務。2013年には蘇州日商倶楽部(商工会)会長として、蘇州市ある日系2500社、約1万人の邦人と共に、日中友好にも貢献してきた。2015年からは最高顧問として中国関係会社を指導する傍ら、現在も中国関係会社で駐在13年半の経験を生かして活躍中。中国や日本で「チャイナリスク下でのビジネスの進め方」など多方面で講演会を行い、「蘇州たより」「蘇州たより2」などの著作がある。

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