Record China 2020年6月5日(金) 5時20分
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3日、米華字メディア・多維新聞は、米政府と資本市場という「二重苦」に苛まれている中国企業が続々とウォール街から逃げ出していると報じた。写真はウォール街。
2020年6月3日、米華字メディア・多維新聞は、米政府と資本市場という「二重苦」に苛まれている中国企業が続々とウォール街から逃げ出していると報じた。
記事は、網易が2日に香港証券取引所上場に向けた目論見書を発行し、11日に同取引所に再上場する運びとなったほか、中国EC大手・京東も香港上場を決定したと紹介。米国市場の「中国概念株」(資産や収入源を中国内に持ちながら、国外市場に上場している中国企業の株)が続々と香港に再上場する動きを見せている背景には、米中間の対立が深まる中で米国政府と資本市場の双方から大きな圧力をかけられていることがあるとした。
そして、米国政府からの圧力として、中国概念株に対する越境会計監査の監督権強化を目的とした「外国企業問責法」が5月20日に米上院で可決されたことを紹介。同法は上場企業会計監督委員会が3年連続で上場企業の会計事務所および監査記録の審査をできなかった場合、当該上場市場の証券を米国内で取引することを禁止している。記事は「中国の関連法規では、監督当局の許可なしに中国の会計事務所が国外に会計監査の写しを提出できないことになっており、中国概念株の企業は同法のルールを守れなくなる」と解説し、下院での可決と大統領による署名を待つのみとなった同法の成立は、「米政府が資本市場から中国企業を追い払おうとする意図がはっきり見える」としている。
また、「政治的な圧力を差し引いたとしても、中国概念株の米資本市場における状況は決して良好ではない」とし、一部の中国概念株がコーポレートガバナンス、情報公開、財務の透明性など各種問題を抱えていることに加え、外国での上場や越境監督管理という障壁もあり、米国市場における中国概念株の空売り行為が非常に頻繁に行われていると伝えた。さらに、米国に上場している300余りの中国概念株のうち、上位20銘柄が中国概念株全体の時価総額合計の87%を占めるなど、多くの中国概念株がすでに市場の隅に追いやられている状態であると紹介した。
記事はその上で、「こうした状況のため中国概念株が別の活路を模索し始めた」とし、「2019年11月にアリババが香港に再上場し、網易、京東などもこれに続いたことで、中国概念株の香港回帰がウォール街を席巻することになりそうだ」としている。(翻訳・編集/川尻)
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