Record China 2020年6月10日(水) 6時0分
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9日、環球時報は、英国が外資による自国企業買収を規制する法律の制定を進めていることに対する、中国の専門家による見解を紹介する記事を掲載した。写真はロンドン。
2020年6月9日、環球時報は、英国が外資による自国企業買収を規制する法律の制定を進めていることに対する、中国の専門家による見解を紹介する記事を掲載した。
記事は、英紙タイムズの8日付報道として、英政府が外国企業による「国の安全を脅かす買収行為」を取り締まるための新たな法律の制定に向けて準備を進めていると紹介。その内容には外国企業が英国企業の株式、資産、知的財産権の25%超を買収する場合、英国企業に対して英政府への報告を義務づけることなどが盛り込まれており、今後数週間以内に議会に方案が提出される見込みだと伝えた。
そして、英メディアからは「直接名指しはしていないが、英政府や保守党は中国による英国内インフラへの影響をますます懸念しており、この立法の動きは中国を標的にしている可能性がある」との見方が出ていることを紹介している。
中国問題研究院欧州研究所の崔洪建(ツイ・ホンジエン)所長は「新型コロナウイルスの影響により一部の英国企業は財務危機に陥る可能性がある。一部の外部資金がこの機に乗じて悪意ある買収を仕掛けてくる恐れがあり、英政府が制定を進める法律はこれを防ぐためのもの。特に中国をターゲットとしたものではない」とし、中国からの英国への投資規模が大きいことから「中国向けの措置」というイメージが強くなるにすぎないとの見解を示した。
また、外資による買収を規制する立法の推進は、英国が一律に外資を排斥するという姿勢を示すものではないと指摘。欧州連合(EU)離脱により資本が流出する中で、国際資金の吸引力を守るべく投資を奨励することが英国にとっての利益なのだとしている。
記事は一方で、香港問題や華為技術(ファーウェイ)の5G通信問題が取り沙汰される中で、一部の英国メディアからは外資による買収規制政策が英中関係にさらなる影響を与えるのではとの懸念が出ていると紹介。これに対し崔氏は「英国は米国の圧力によって盟友の米国側に立たざるを得ないことが多い。ファーウェイ問題でも米国に追従している。しかし、英国外交の大きな特徴は、自らの立場を鮮明に示したり、早々に外交姿勢を決めないことにある。英国は自らの利益に基づき、随時政策を調整するはずだ。今後は、分野によって中国に対して異なる立場を取ることになるだろう」と分析した。(翻訳・編集/川尻)
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