万里の長城の北方区間はチンギス・ハンとは無関係―中国メディア

Record China    2020年6月14日(日) 20時30分

拡大

13日、新華網は、万里の長城の北方区間はチンギス・ハンとは無関係だとイスラエルの考古学者が発表したと伝えた。

(1 / 4 枚)

2020年6月13日、新華網によると、万里の長城の北方区間はチンギス・ハンとは無関係だとイスラエルの考古学者が発表した。

その他の写真

記事によると、イスラエルのヘブライ大学は最近、同大学の考古学者・ギデオン・シェルラッフラビ氏が率いる国際研究チームが、初めて万里の長城の北方区間737キロ分の地図を作成した。同研究チームはこの区間について「チンギス・ハンの時代よりも古いもので、その主な作用は北方民族の侵入を防ぐことではなく、遊牧民族の人や家畜の群れの移動を管理監督するためだった」と見ているという。

研究チームは衛星画像とドローンを使用して万里の長城全体について測量を行い、一部の長城とその付属の建物については詳細な調査を行った。

これまで、「チンギス・ハンの壁」と呼ばれる北方区間の長城は、チンギス・ハンの軍勢を阻むことがその主な目的だと考えられていたが、新たな研究結果によると、これらの長城は防御が主な目的ではないことが分かったという。研究者は、「チンギス・ハンの壁」はその多くがあまり高くはなく、軍事的な防御としては不向きで、道路の近くなどの人の移動をコントロールするのに便利な場所に建設されていると指摘した。

シェルラッフラビ氏は、「長城の分析からすると、軍隊や遊牧民族の大規模な侵略を防ぐためというより、人々と家畜の移動を監視するか阻止する目的があった」としている。

このほか、「放射線炭素による測定結果によると、長城は西暦1000年から1100年の間に建設されている」と記事は指摘。「これは中国北方の遼朝時代であり、金朝時代よりも古く、西暦1162年から1227年のチンギス・ハン時代よりもさらに古い。これも、これらの建築物がチンギス・ハンのモンゴル軍を防ぐために造られたのではないことを示している」と伝えた。(翻訳・編集/山中)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携