環球網 2020年8月30日(日) 10時10分
拡大
新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い、各国でマスク、手術用ガウン、防護服、ゴーグルの4種類の医療用防護用品に対する需要が急激に増加している。写真は中国のマスク工場。
国連が公表した最新の貿易統計データによると、新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い、各国でマスク、手術用ガウン、防護服、ゴーグルの4種類の医療用防護用品に対する需要が急激に増加している。各国は現地での生産を拡大したが、中国製の防疫物資の世界シェアは1月時点の6割未満から5月には8割まで上昇した。環球時報が伝えた。
ドイツのニュース専門放送局の25日付の報道によると、医療用マスクの世界貿易総額は1月の約9億ドルから5月には92億ドルまで増加し、中でも中国から輸入した医療用マスクは各国の貿易量の半分以上を占めた。欧州連合(EU)が輸入したマスクのうち、中国製品は5月時点で93%を占め、1月より45%も増加した。その比率は米国では92%で、日本では96%を占め、それぞれ1月より20%と16%増加した。
フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙(F.A.Z.)によると、3月から5月まで中国は総計706億個のマスクを輸出したが、昨年の世界のマスクの総生産量は約200億個しかなかった。また、1月に米国、欧州連合、日本が所有していた防護服のうち、中国からの輸入品は4-6割だったが、5月には8-9割まで上昇した。全体的に見ると、中国製防疫物資の世界シェアは1月には59%だったが、5月になると83%まで上昇した。
「世界各国の中国製防疫物資への依存度は新型コロナ感染拡大につれて上昇している。中国は長年で防疫物資のグローバルサプライチェーンの基礎を築き上げ、原料や生産規模、熟練工などを完備する優位性を持っている」とドイツの週刊ビジネスニュース誌ヴィルトシャフツヴォヘ (Wirtschaftswoche)は分析した。また、世界保健機関(WHO)の物資供給担当幹部ポール・モリナロ氏は、「各国は第2波の感染拡大を警戒して対応能力を上げており、防疫物資の生産強化と備蓄増加が必要となる」と指摘した。
多くの国は自力で防疫物資の生産を完成させたいが、専門家は現地製造の増加は非常に困難だとみている。今年4月、ドイツでは500社以上がマスクの生産に取りかかったが、8月になるとわずか数社の大企業しか残っていなかった。専門家は、近い将来、グローバル防疫物資市場の競争はますます激しくなると予測している。(提供/環球網・編集/孫ソウ)
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