安倍政権は絶えず「前に逃げ続けている」=日本人学者が指摘―米紙

Record China    2014年1月6日(月) 21時40分

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6日、米紙ニューヨーク・タイムズは日本の学者・加藤典洋氏による「安倍政権は国民の目線をそらそうとしている」との文章を掲載した。写真は安倍首相。

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2014年1月6日、米紙ニューヨーク・タイムズは日本の学者・加藤典洋氏による「安倍政権は国民の目線をそらそうとしている」との文章を掲載した。中国新聞網が伝えた。

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12月に成立した特定秘密保護法をめぐっては、日本各地で大規模な抗議活動が行われた。反対した人の多くは、これが1925年に日本政府が制定した「治安維持法」を想起させることを理由に挙げた。「治安維持法」が成立したとき、日本はまだ関東大震災の被害の中でもがき苦しんでいた。現在、日本は依然として2011年の東日本大震災とそれにより引き起こされた原発の問題の影響を受けている。

特定秘密保護法の通過後、人びとはツイッターなどのSNSで、安倍内閣のこの行為はナオミ・クライン氏の「ショック・ドクトリン」であると評した。ショック・ドクトリンとは政治家の常とう手段の一つで、自然災害などの大きな事件を利用して、論争のある政策を推し進めるというものだ。この評価は言い得て妙である。

東日本大震災および原発事故、沖縄県の普天間基地移設問題、消費増税、日中・日韓関係の悪化、安倍首相による靖国参拝。これら日本の世論が注目する“逼迫した”問題の中で、特定秘密保護法はその一つにすぎない。実際のところ“逼迫した”ということに何の理由はない。消費増税はもう少し後らせてもよいし、中国との領土問題で声を荒げる必要もない。特定秘密保護法を強行採決する必要もない。日本政府がやるべき逼迫した問題は、原発の除染と国民に長期のエネルギー政策を示すことである。これは誰もがわかっていたことだ。

その意味から言うと、2011年からの局面をショック・ドクトリンと評するのは半分しか当てはまらない。日本政府は人々の混乱に乗じて、論争のある政策を推し進めてきたが、全体を見れば、たとえ無意識とは言え、メディアや社会もその片棒を担いできたと言えるからである。

フランス人はこのような状況を「前に逃げる」と呼ぶ。厄介な問題から逃げようと絶えず新しい問題を作れば、それは前に逃げることになるというのだ。日本は本当の問題から目を背けている。東日本大震災からの復興は途方もない時間と資金が必要になるが、日本政府はまだ正式な予測を発表していない。政府は常に前へと逃げ続け、メディアと社会はそれにぴったりと付いていっているのだ。(翻訳・編集/北田

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