中国人の海外旅行ストップ、世界にどれほどの損失を与えるか―中国メディア

Record China    2020年6月22日(月) 9時0分

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17日、環球時報は、中国人の海外旅行がストップしたことによる損失について分析する記事を掲載した。

2020年6月17日、中国紙・環球時報は、中国人の海外旅行がストップしたことによる損失について分析する記事を掲載した。

記事は、中国商務部が発表した今年1~4月の旅行サービスに関するデータを紹介。それによると、中国旅行サービスの輸出入額は4227億1000万元(約6兆4000億円)で35.8%減となった。このうち、輸出は44.6%減、輸入は34.7%減だったという。

商務部のデータによると、昨年の中国旅行サービス輸出は2380億元(約3兆6000億円)で、輸入は1兆7322億元(約26兆1000億円)となり、年間の旅行サービスの輸入超過額は1兆4941億6000万元(約22兆5200億円)となったという。サービス貿易の輸入超過総額が1兆5024億9000万元(約22兆6400億円)であることを考えると、旅行サービスがその大部分を占めていることが分かる。

記事は、「商務部は詳細なデータを出してはいないものの、上記の旅行サービスの輸出入の比率から考えると、今年1月から4月までの中国旅行サービスの輸入は1000億元(約1兆5000億円)以上減少したことが予想される」とした。

また、「中国国家外貨管理局はさらに詳細なデータを出している」とし、「今年1~4月の中国旅行サービス借方データは3812億元(約5兆7400億円)で、昨年同期比の5845億元(約8兆8100億円)から2033億元(約3兆600億円)も減少している。特に3、4月の落ち込みが激しい」と伝えた。

中国国家外貨管理局の説明によると、旅行で発生する貿易サービスとは、旅行者が居住していない経済体を旅行中に購入する物品やサービスのことを指している。借方データは、中国人が海外旅行や留学などで購入したサービスや物品を記録しており、上記のデータから、新型コロナウイルス流行期間中に中国国外での消費が大幅に減少したことが分かると記事は指摘した。

そして、「中国はこれまでサービス貿易の赤字大国だったが、今年4月の貿易赤字は390億3000万元(約5873億円)にとどまり、昨年同期の1019億2000万元(約1兆6400億円)と比べると72.3%も減少していて、このうち旅行サービスの占める割合がかなり大きい」と伝えた。

商務部によると、各国が国際線の運航中止や人の往来を制限したことで、サービス分野における消費に大きな影響を与えたという。中でも旅行サービスを代表とする伝統的なサービス分野は、新型コロナの影響が最も大きかったと分析した。また、中国は世界最大の旅行客輸出国であり、多くの国では最も多い旅行客となっていたため、中国の海外旅行ストップはこれらの国の収入に直接的な影響を与えていると記事は指摘した。(翻訳・編集/山中)

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