2014年1月15日、韓国と北朝鮮は同じ民族ではあるが、分裂して60年余りが経過している。数十年間にわたりそれぞれ発展してきた両国は、一体どれだけの発展の差ができているのだろうか。このほど、韓国政府は「2013年北朝鮮主要統計指標」を発表し、両国の経済格差が浮き彫りとなった。香港紙・成報が伝えた。

【その他の写真】

韓国政府の統計によると、韓国の国民1人当たりの平均年収は2559万ウォン（約250万円）で、北朝鮮の18．7倍に相当する。さらに、北朝鮮の閉ざされた対外政策により、貿易分野でも韓国と大きな開きがある。2012年北朝鮮の輸出入総額は68億1000万ドル（約7100億円）だが、韓国は1兆674億5000万ドル（約11兆1360億円）に達し、実に北朝鮮の約157倍だった。

韓国は北朝鮮に経済発展で大きな差をつけたが、喜んでばかりもいられない。韓国政府関係者の中には、「南北の収入格差は90年代の6倍から今では19倍に拡大している。将来的に朝鮮半島の統一を考えた場合、両者の経済格差は韓国政府および韓国人にとって大きな負担となる」との意見も見られている。

朝鮮戦争休戦直後、韓国と北朝鮮はいずれも貧困国であった。1960年のGDP（国内総生産）で見ると、北朝鮮は韓国の3倍で、世界60位に位置していた。その後1970年に韓国がGDPで北朝鮮に追いつき、両者の差は拡大していった。さらに、1989年に東欧革命が起き、社会主義国家に頼り切っていた北朝鮮の貿易は極度に悪化。その上に自然災害が重なり、北朝鮮の人々は苦しい生活を余儀なくされた。韓国政府のデータによれば、2006年以来毎年2000人余りの北朝鮮人が脱北し韓国に逃げ込む。15年間で脱北により韓国に逃亡した北朝鮮人は2万人を超えるという。（翻訳・編集/内山）