フライメディア 2020年8月3日(月) 21時0分
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香港観光地の代表格として、長年観光客や地元民より親しまれてきたアバディーンの水上レストラン「ジャンボ・キングダム(珍寶王國)」。
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香港観光地の代表格として、長年観光客や地元民より親しまれてきたアバディーンの水上レストラン「ジャンボ・キングダム(珍寶王國)」。金や赤色をふんだんに使った豪華絢爛の眩いばかりの建物は、国際都市でありながらアジアの一面としての顔も持つ、エキゾチックな香港を象徴しているような場所であった。
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ジャンボが位置するのは香港島の裏側にあるアバディーン。この土地は避風塘(タイフーンシェルター)と呼ばれており、台風が来た時に船が非難をする場所として知られている。
このジャンボ水レストランが開業をしたのは、1976年10月まで遡る。4年という長い歳月と数百万ドルもの大金を投資してできあがったのは、古代王朝風の煌びやかな建築物。
昼は鮮やか過ぎる独特な色彩が目を引き、夜は眩いばかりのライトアップが人びとを魅了してきた。
レストランはアバディーン避風塘の中にあった為、食事をするにはレストランまで小船で行き来をするというのも、旅情感たっぷりの演出だった。
やがて観光ツアーの食事箇所として必ず日程に組み込まれるようになったジャンボだが、それと共に地元市民の足は次第と遠のいてしまっていた。しかし2003年になると改装等を行いイメージアップを図ると共に、食事やサービスの質も改善を始めた。そしてタクシーや観光バス以外に訪れる方法がなかったレストランの近くにMTR地下鉄が開通し、一般の人も個人での行き来が便利になった。
その為観光客だけではなく在住者なども再びこの面白いレストランに目を向けるようになってきた矢先、抗議活動やコロナ感染症の影響を受け、その結果2020年3月にレストランは全面的に休業となった。人によっては、この休業は事実上の閉鎖だと話す人もいるようだ。
休業直後はその姿を記憶に納めようと、多くの地元の人が記念撮影に訪れていたという。閉店をして4カ月程度経った最近は、レストランの姿が少しずつ古くなってきている旨を耳にする事が増えてきた。やはり水上にあるレストランの為、人の気がなくなると劣化が早いのかもしれない。
人により評判が分かれたレストランではあるが、筆者としては香港独特の雰囲気を味わえるまたとない場所という事で、たまに仲間内で訪れては楽しんでいた。今回はレストランの今の姿を確認をする為に訪れてみたので、その様子をお伝えをしたい。
こちらはレストランまでの船が出る桟橋の様子。普段であればランチや夕食にレストランを訪れる人、またこの辺りから避風塘内のショートクルーズに出かける観光客などで賑わっているエリアだが、今は人気がない。
ちなみにレストランが営業をしていた頃は、この桟橋もこのようにライトアップがされて見応えがあった。船の乗り降りをする場所までは赤いランタンがかけられ、まるで物語の中の世界のようであった。
桟橋の奥まで入って行かれない為に、水上のレストランの今の様子は遠くから眺めるのみであった。しかし、遠目にはその姿は今尚健在。近くまで行けば手入れが行き届かない箇所が目につくのかもしれないが、桟橋からはかつての様子を偲ばせる姿を眺めることができた。
これぞ香港というアイコン的な場所が消えてゆくのはとても寂しい。現在多くのレストラン、ホテル等が休業・閉業を余儀なくされている。ジャンボキングダムも黄金時代の香港を知る歴史ある場所として、ぜひとも復活をして欲しいと願ってやまない。(提供/フライメディア)
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